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5年リース1円で落札 都内業者 県警のIC免許導入で

8月9日(土)

 県警が来年1月から導入する集積回路(IC)カード型運転免許証の作成機器リース契約(5年分)の一般競争入札が8日、長野市の東北信運転免許センターであり、2社が1円で応札し、富士フイルムのグループ会社「富士フイルムイメージテック」(東京)が落札した。

 県警会計課によると、機器は顔写真や個人情報などを印刷し、ICカード型運転免許証を作成するのに使う。入札には、3社が参加し、同社と、大日本印刷のグループ会社「DNPアイディーシステム」(東京)が1円で応札。くじ引きで落札者を決めた。残り1社の応札額は3760万円だった。予定価格は非公表。地方自治法施行令に基づき、最低制限価格は設けていなかった。

 同課は「入札は適正に行われており、契約も確実に履行される見込み。淡々と契約していく」としている。

 ICカード型運転免許証をめぐっては、大分、福岡、新潟など他県警の入札でも低価格での落札が明らかになっている。業者側が機器の消耗品や劣化部品の受注などを見込んで極端な低価格で応札しているとみられている。

 1円での応札について、富士フイルムイメージテックは「担当者が不在で分からない」とし、DNPアイディーシステムは「個々の入札の具体的内容などは、機密情報で答えられない」と話している。