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社会

救急受け入れわずか8% 丹波圏内で県立柏原病院 

 丹波、篠山市の丹波医療圏域の中核病院に位置づけられる兵庫県立柏原病院(丹波市)が深刻な医師不足のため一-六月、同圏域内で発生した救急患者の8%しか受け入れていないことが両市消防本部のまとめで分かった。医療圏域の中核病院が五-六割を収容している淡路や但馬地域との差は歴然。救急病院として機能不全に陥っている現状があらためて浮き彫りになった。(小林良多)

 柏原病院は救命措置や緊急手術に対応する三次救急病院として県保健医療計画で七病院の一つに位置づけられている。だが、二〇〇六年以降、麻酔科、循環器科、脳神経外科などの医師が去り、常勤医はピーク時の四十五人から十八人に激減し、外科、内科など五つの診療科にいるだけ。夜間の救急受け入れは輪番の週一日だけで、受け入れ可能な症状は限られ、二次救急も崩壊寸前だ。

 〇五年までは丹波市の救急患者の六割前後が柏原病院へ搬送されていたが、〇六年は40%、〇七年は30%と急減。〇八年上半期は12%に。隣接する篠山市からは10%前後が搬送されていたが〇八年上期は2%に減った。

 三次救急病院の公立豊岡病院(豊岡市)は〇七年、同市内の91%、但馬圏域の48%の救急患者を受け入れ。県立淡路病院(洲本市)は同年、淡路圏域の59%を受け入れた。北播の五市一町にある五つの市民病院にはそれぞれ、地元住民の41-65%が搬送されている。

 丹波市では柏原病院に代わる受け皿として民間病院の役割が高まっているが、京都府福知山市や西脇市、三田市、神戸市北区など市外搬送が56%におよび、搬送時間も長くなるばかり。県健康局の高岡道雄局長は「丹波の救急体制は、当面、圏域外と連携せざるを得ない。住民にとって最善ではないが、柏原病院が再生しない限りやむを得ない」としている。

(8/9 10:00)

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