2008年8月7日

今朝、ふと目を離した隙に、マロのうんこが枕の真ん中に乗っていて、
危うく顔をうずめてしまうところでした。
所定の場所でしようという努力は感じるものの、どうも切れが悪いようで、
お尻にくっついたままの最後の一切れを通りすがりに落としてしまう。
それが彼の困ったところなのです。

とりあえず「ウンがついた」ということにしてみましたが、
ウンを試すチャンスがありません。
秘密兵器も、たまに点検してもらえないと、いざという時役に立たないものです。
ここ最近は、地中に埋まったまま発見されるのを待っている、
戦時中の不発弾のような気持ちです。

ペンシルベニア州フィラデルフィアにて　田口壮　

2008年8月6日

昨日球場でファウルボールの直撃を受けた男の子は、
顔面骨折だったというニュースを受け、それはそれで気の毒なのですが、
とりあえずは、ほっとした空気がクラブハウスに流れました。
みんな、最悪の事態を想像していたのです。
くどいようですが、どうかファウルボールの行方には、十分ご注意ください。

今日は以前からリクエストされていたＤＶＤを入手して、
球場に持って行きました。チャーリー（監督）が日本で
「赤鬼」と呼ばれていた頃の勇姿です。本人を囲んでの鑑賞会では、
「このピッチャーはすごくてなあ」
「ああ、懐かしいよなあ」という監督のつぶやきのバックミュージックのように、
「話し方と走り方がぜんっぜん変わってない・・・」という
くすくす笑いが止まりませんでした。

小学生の気持ちに戻った僕は、「おっさんたちやなあ」と思っていた選手たちが
みな現在の自分より年下である事実に愕然とし、（なんでこの時代の野球選手は
みんなスポーツ刈りとパンチパーマなんや？）
などと考えているうちにＤＶＤは終わってしまいました。

監督、選手、僕。それぞれが別の角度から、ＤＶＤを堪能したようです。

ペンシルベニア州フィラデルフィアにて　田口壮　

2008年8月5日

試合開始と同時に、球場内に衝撃が走りました。
対戦相手のマーリンズの選手が打ったファウルボールが、
弾丸ライナーで小さな男の子を直撃したのです。
見たところ３、４歳でしょうか。しかも父親があわてて押さえたのは
こめかみの辺り。救急車が来てその子が運ばれていったあとは、
スタンドのざわついた雰囲気がいつまでも消えず、両チームとも、
沈痛な面持ちでの試合となりました。

あの子は今どうしているでしょう？試合中、試合後の今も、僕ら選手の
心配は続いています。あの子本人も、ご家族も、スタンドのファンも、
当ててしまった選手はもちろん、誰もが悲しい、やるせない気持ちになる
出来事でした。友人をファウル直撃で亡くしている僕としては、
子供の小さな頭を襲った大きなボールの残像が消えず、
どうか無事でいてくれ、元気に家に帰ってくれ、と願うばかりなのです。

このところ注目されている、折れたバットが飛んでいく事故ばかりではありません。
球場とスタンドがネットで仕切られていないアメリカ野球では、
ファウルボールは「捕ればうれしいお土産になる」と同時に、
命を奪られかねない危険な存在です。座席の臨場感ばかりが重視されて、
安全面での注意を怠りがちですが、どうか座ったとき、ボールが飛んでくる
あらゆる可能性を考えて、ボールから目を離さないでください。
とっさに自分をかばうことのできない小さな子供は、大人が覆いかぶされるような位置に
座らせてください。

誰もがゲームを満喫して、元気に球場をあとにしてもらうのは、
勝敗と同じくらい、僕らにとって大切なことなのです。

ペンシルベニア州フィラデルフィアにて　田口壮　

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