五輪「開会式見たくない」 祭典にも鬱屈した思い「五輪開会式は見たくない」と反発するチベット仏教の僧侶。「子どもに開会式を見せたいけど、テレビを買うお金なんてない」と嘆く四川大地震被災者の母親。中国が国家の威信をかけて開催する北京五輪が開幕した8日、北京から遠く離れた四川省などでは「平和の祭典」を鬱屈した思いで迎える人たちがいた。 大地震で住民の約7割に当たる7000人以上が死亡した四川省・映秀。倒れた鉄塔や倒壊した学校はいまだ放置されたまま。シートで作ったテントで暮らす男性(61)は「こんな生活がいつまで続くのか。私たちが求めるのは中国人民の良心だ」と生活苦への不満ばかりが口をつく。 同省成都市のチベット民族居住地区。数分おきにパトカーや武装警察車両が巡回、周囲に目を光らせる。この1週間で同地区周辺に住んでいた大勢の僧侶が、治安当局に理由もなく拘束された。僧侶らは自衛のため、外出時に僧衣を着ることをやめたという。 AP通信によると、警官隊襲撃事件が起きた新疆ウイグル自治区の区都ウルムチでは、テロを警戒して警官が市場を閉鎖。商店街にあるファストフード店も閉められた。
【共同通信】
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