奈良市の奈良公園で8日、鉄製の漁具・ヤスが右肩に刺さった雄ジカが見つかった。深さ約2センチの傷3カ所で、計6針縫うけが。奈良公園のシカは国天然記念物で、県警は文化財保護法違反容疑で捜査している。
公園内のシカを保護する「奈良の鹿(しか)愛護会」によると、8日午前8時45分ごろ、奈良市雑司町の若草山のふもとで近くの土産店主(58)が見つけた。愛護会職員が保護して獣医が傷を縫い、全治1週間ほど。
ヤスは鉄製の先端が三つに分かれ、長さ約130センチ。愛護会によると、03年7月に雄ジカの肩にボーガンの矢が刺さっていたことがあるが、ヤスによる被害は初めて。【石田奈津子】
毎日新聞 2008年8月8日 19時05分(最終更新 8月8日 19時25分)