【第4回】 2008年08月08日
夫婦壮絶バトル!「ゴミ出しで怒り狂う女」vs「指示待ち人間になる男」
だから、たかがポテチの袋を片付けなかったくらいで、妻が自分の愛を疑ったとしても、それは彼女のせいではない。「うちの奥さんはすごい特殊能力の持ち主なんだ」と納得して、次回からはさっさと片付けよう。
男が家で指示待ち人間
になるワケ
家庭平和を保つためには、女性ももっと男性を理解する必要がある。
冒頭の氷河さんのセリフにもあった謎――「なぜ男性は家に帰ると“指示待ち人間”になるのか」――を解明しておくと、怒りもやわらぐに違いない。
謎のカギとなるのは、ペンシルベニア大学のルーベン・ガー教授の研究だ。
教授によると、男性の脳は休息しているとき、ほとんど「居眠り状態」になることがある。いざというとき天敵と闘うため、あるいは危険から身を守るため、エネルギーを蓄えようとしているのだ。
「居眠り状態」の男性は、本能的な反応をつかさどる脳幹で情報処理を行っている。当然、家事をやろうなんていう気も起きない。ぼんやりテレビを見て、ごろごろしているだけだ。
ところが女性の脳は休息中も活発に活動する。情報処理が行われるのは帯状回という、大脳辺縁系の部位で感情と情動の中枢だ。したがって、仕事から帰ってきてもなかなか「100%オフ」という状態にはなりにくい。ソファに座ってくつろいでいるときも、「そうだ、洗濯物を畳まなきゃ」「トイレを掃除しとかなきゃ」「子どもの宿題を見なきゃ」とあれこれ用事を思いつく。そして、自分からは動こうとしない夫に「信じらんない!私がこんなに頑張っているのに!」とキレるのだ。
女性の社会化が進み、妻たちは外で男性的な役割も果たすようになった。しかし、自宅では多くの女性が相変わらず従来通りの女性役を演じなければならない。一人二役をこなすストレスが怒りを招き、心の中に鬱積していく。
妻のストレスを和らげるには、夫も自宅では女形を演じるとよいだろう。「居眠り状態」になるのは、家事が終わったあと。ちょっとしんどいかもしれないが、パートナーにはニコニコしていてもらわないと、精神衛生上ますますよろしくない結果になる。
それがイヤなら、ほかの方法で思い切り愛情表現すること。妻の前でつねにスイッチを切りっぱなしだと、彼女自身が天敵と化した場合にガブリとやられかねない。ご注意あれ。
| 第4回 | 夫婦壮絶バトル!「ゴミ出しで怒り狂う女」vs「指示待ち人間になる男」 (2008年08月08日) |
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西川敦子
(フリーライター)
1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の前作「『うつ』のち、晴れ」は、ダイヤモンド・オンラインで人気No.1連載に。
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