インド・ジャイプル(AP) 日本人夫婦の依頼でインドの代理母から生まれた女児が、夫婦が離婚したため養子縁組ができず、引き取り手がない状況に陥っている。
子供の面倒を見ているサンジェイ・アーリヤ医師によると、日本人夫婦は11月、インドの女性と契約を結んで代理母になってもらい、2週間ほど前に女児が生まれた。ところがその直前に夫婦が離婚。夫(45はインドの法律に阻まれて女児を引き取ることができず、妻(41)には引き取る意思がないという。代理母も女児を置いて去った。
インドでは2002年に代理母契約が合法化され、生物学上の父母が生まれた子供を引き取ることが認められた。しかし独身男性との養子縁組は認めていないため、離婚した日本人男性は制度上、女児の親になることができないという。
女児は現在、西部ラジャスタン州ジャイプルの病院に預けられ、この男性の母親が世話をしている。「祖母は女児をインドから連れ出すことができないと言われて非常に心を痛めている。政治的な解決策を見つけなければ」とアーリヤ医師。
インドでは世界各国から来たカップルとの間で代理母契約を結ぶ女性が増えており、日本円にして45万円から50万円程度の報酬を受け取るために、貧しい女性が代理母になることも多い。