日本人夫婦が、インド人女性に代理出産を依頼し、7月下旬に女児が生まれたが、夫婦が離婚したために帰国できない状況になっていることが、7日分かった。AFP通信など海外メディアが報じた。インドでは安い費用で代理出産を請け負うビジネスが広がり、欧米など先進国から不妊夫婦が渡航するケースが増えている。日本人夫婦がインドで代理出産をした例が明らかになるのは初めて。
報道によると、依頼したのは日本人の男性医師(45)と女性(41)の夫婦。男性の精子と、インド人女性から提供を受けた卵子を体外受精させ、その受精卵を別のインド人女性の子宮に戻した。7月25日に女児が生まれたが、夫婦は誕生前に離婚したという。
インドの法律では、親が父のみの場合、生まれた子との親子関係が認められないという。このため、女児はパスポートを取得できず、出国できない状態になっている。
インドでは、代理出産1件あたりの費用は約10万ルピー(約28万円)と、欧米に比べ格安で請け負われている。代理出産は主に貧困層の女性が引き受け、収入は生活費や教育費に充てているという。
毎日新聞 2008年8月7日 20時41分