川島知恵さん(左)と古畑佑希さん=阪神甲子園球場
甲子園球場に近い武庫川女子大(兵庫県西宮市)で栄養学を学ぶ2人が、高校球児のために疲労回復に効くメニューを紹介した冊子を作った。1人は高校の元野球部マネジャー。もう1人は選抜大会の開会式に伴奏者として参加した経験を持つ。「最高の舞台に万全の体調で」との願いを込め、今大会の全出場校に冊子を郵送した。
生活環境学部食物栄養学科4年生の川島知恵さん(22)と古畑佑希さん(21)。栄養管理を学ぶゼミで、多くのスポーツ選手が「疲労回復の食事」を管理栄養士に求めていることを知り、友人の協力も得て手作りした。夏の甲子園開幕に間に合わせようと、7月末に完成させた。
A5判35ページ。「疲れに負けるな〜勝つことは食べること」との表題をつけた。疲労回復にはビタミンB1を多く含む豚肉やタラコ、ウナギ、レバー、豆腐を積極的に食べることを勧め、利尿作用があるキュウリやトマト、ゴーヤなどが夏バテに効くことも紹介。朝食、昼食、夕食、間食に分けて計15食の献立を考え、サンマと山芋のホイル焼きや、ツナとトマトのきんぴらゴボウ、オクラ納豆などを写真つきで載せている。
川島さんは福岡県立宗像高校の元野球部マネジャー。「毎日、甲子園を眺められる」と武庫川女子大への進学を決めた。古畑さんは武庫川女子大付属高校時代、オーケストラ部でクラリネットを吹き、選抜の開会式に参加。甲子園の土を踏んだ感動が忘れられないという。川島さんは「少しでも出場選手の役に立つことが夢だった。体調管理に気をつけて、悔いの残らないプレーをしてほしい」と話す。(鈴木康朗)