現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 社会
  4. その他・話題
  5. 記事

司法試験合格「2千人に抑制を」決議 大阪弁護士会

2008年8月7日0時9分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 司法試験合格者を10年までに年3千人に増やす政府計画をめぐり、大阪弁護士会(3243人)は6日、臨時総会を開き、まず、今年度の合格者数を多くとも前年度並みの2千人規模に抑えるよう求める執行部の決議案を賛成多数で採択した。法務省などに示し、増員計画の再考を促す。

 前年度の司法試験合格者は2099人。決議は、政府の増員路線で「法曹の質に懸念が生じている」とし、3千人の数値目標を速やかに見直すことも求めた。

 採決結果は1567人(委任状含む)中、賛成1114人、反対422人、保留・棄権31人。これに先立つ討論では「2千人規模でも多すぎる」という意見が出た一方、「増員抑制は『弁護士のエゴ』という批判が予想される」との声もあった。

 上野勝会長は総会後の記者会見で「新人弁護士の就職難や質の低下に直面し、3千人計画には無理があることがここ数年ではっきりした」と説明した。当面、ペースダウンするよう求めた日本弁護士連合会の緊急提言に触れ、「決議は日弁連の方針を後押しする効果がある」と述べた。

 執行部案を「不十分」とする若手弁護士ら193人が「当面の合格者数を前年度より大幅に減少させる」ことを求めた独自の決議案は賛成432人、反対1022人、保留・棄権113人で否決された。(阪本輝昭)

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内