@CASHI゜
東京都中央区日本橋馬喰町2-5-18-1F
6/6(金)〜6/28(土)日月祝休
11:00〜19:00
100 degrees Fahrenheit vol.0 Keita Sagaki Tetsuomi Sukeda Ichirota Suzuki Nam Hyojun Kumiko Negami Shotaro Hokari
@CASHI゜
2-5-18-1F,Nihonbashi-bakurocho,Chuo-ku,Tokyo
6/6(Fri)-6/28(Sat) closed on Sunday,Monday and national holiday
11:00-19:00
Google Translate(to English)
浅草橋、ラディウム−レントゲンヴェルケの隣に新たにオープンしたギャラリー、CASHI゜のこけら落としとなる、6名のアーティストをフィーチャ−したグループショー。ギャラリー、アーティスト共々、フレッシュな個性が凝縮した展覧会です。
まず目に止まったのはサガキケイタさんのペン画です。
サガキさんの作品は昨年のシェル美術賞展で拝見していて、ダイナミックな筆致の油彩の作品が大勢を占めるなか、ペンによる緻密にして混沌とした描き込みのインパクトが鮮烈だったのを記憶しているのですが、入口正面の壁面に展示されたモノクロームの作品が目に飛び込んできた瞬間、一気にその世界に吸い込まれすような感触で。
魑魅魍魎というか、凄まじいほどの情報量が画面に詰め込まれています。
そして全体として、また異なる画像を生み出していて、このギャップも鮮やかです。
観れば観るほどに発見や要素の連なりが延々と続いていきます。
ヴィヴィッドな赤を背景にした作品も、圧巻の仕上がりです。
一転して、シンプルな油彩画の鈴木一郎太さんのクリエイション。
淡々とした風合いはある種の過剰な雰囲気を漂わせ、ほのかにシュールさが妖しく滲むような。
手前の一角には、想像上の動物が描かれた小品が並んで展示されています。
助田徹臣さんの写真。
咲き誇る桜の木。
艶やかさと儚さとが背中合わせで共存する桜を、おそらく同じ位置からピントを変えて撮影されたものと思われるのですが、桜へのピントがずらされたほうに、突如現れる横縞のストライプが不思議なアクセントをもたらしています。
このストライプを纏っているのが、もう1点展示されている作品に出演している女性なのだそう。
Nam Hyojunさんのクリエイションは、ひたすらシュールなコミカルさをたたえています。
映像作品のシュールっぷりは凄まじすぎ。
何やら興味深げに白菜やらナスやらを手に取って眺めたり匂いを嗅いだりしているのですが。
刹那
!Σ( ̄口 ̄;)
という展開に暫し唖然とさせられます。
シンプルなタブローも、さらに奇妙に謎を加速させるような印象です。
今年初めのGALLERY MoMoでのグループショーと、芸大の修了制作展示でも拝見する機会があり印象に残っている根上恭美子さんの木彫作品。
表情もちょっとヘンならカッコは相当ヘンな人のかたちのオブジェ。
何をしているのかと。
いったいお前は何をしているのかと。
犬っぽい感じやら、その「シェー」って感じの口許の動きやら、無駄に鋭い眼光やら、ツッコミどころが枚挙に暇ない感じですが、それがいいんです。
なんともいえない味わいが滲みます。
もうひとりの立体造形のアーティスト、帆苅祥太郎さんのFRP作品。
座って頭を垂れる犬の頭部から被さる溶けるような艶かしいフォルムと、サイズに反して重厚な存在感を醸し出す黒に近いグレー。
奇妙なインパクトとそれでも眺めてしまうほどの深い味わい、この独特な世界を持った造形にイマジネーションが引き込まれていきます。
もう1点の小品も、空間のアクセントとして機能しているように感じられます。
ほぼ完全に抽象化したフォルムが鈍重な熱のイメージを放ち、一度気付くとそこから意識がなかなか解放されないような、「山椒は小粒でぴりりと辛い」的なインパクトを放っています。
このグループショーに続いて開催されるのが、この帆苅さんのソロ。
どんなサイズの作品が現れるか、実に楽しみです!