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北京五輪サッカー:韓国サポーターに備え警備強化

 「韓国サッカーに備えよ」

 北京五輪での韓国サッカーの試合を前に、中国当局が警備態勢を整えている。韓国特有の熱狂的な応援に備えるためだ。

 大韓サッカー協会と駐中韓国大使館が5日に発表したところによると、北京五輪組織委員会は7日午後8時45分、秦皇島で行われる五輪サッカーD組の韓国とカメルーンの試合を前に、特別警備体制を整えるという。

 今回のカメルーン戦で予想される韓国側の観衆は3000人余り。「レッドデビル」の応援団50人をはじめ、移動通信会社など各企業がイベントで募集した応援団と現地の同胞、留学生などが一挙に集結し、「韓国の底力」を見せつける予定だ。

 これに備えて北京五輪組織委側は、3万3000人を収容することができる競技場の入場券のうち、7000枚ほどを中国公安省に割り当てたという。

 約7000人の私服警官がスタンドに潜入し、監視活動を展開するという。これに競技場周辺の警備まで含めると、警察官は計9000人に上るという。

 大韓サッカー協会は「これまで中国で韓中戦や南北戦が行われたときも、中国は神経を使ってきたが、それでも動員された警官は2000人程度だった。今回の警備は前例にない規模」と、驚きを示した。

 中国当局がここまで警備の水準を高める理由は、五輪開会式の前日に行われる試合で不祥事でも発生する場合、祝典の雰囲気を壊してしまいかねないという懸念からだ。

 だからといって、韓国の応援団を潜在的な犯罪集団と見なしているわけではない。それだけ韓国サッカーの底力をよく理解しているわけだ。

 韓国特有の応援は、2002年の韓日ワールドカップ(W杯)をきっかけに世界中の話題となった。これに地政学的な要因も作用している。距離が近いために大規模な応援団の移動が可能で、現地の同胞や留学生、観光客の規模も、そのほかの参加国を圧倒することが考えられる。

 秦皇島市は今月1日、駐中韓国大使館領事を招き、韓国の応援団が応援の際に使用する道具やコスチューム、安全管理対策などについて話し合い、協力を要請した。

 韓中両国は、韓国同胞の応援団が貸し切りバスで秦皇島市に詰め掛ける場合、中国公安警察が案内するほか、競技場に韓国側応援団の専用ゲートを設けることで合意した。

 こうした中、大型プラカードの持ち込み禁止などスタンドでの応援規制をまとめた中国当局は、ケンガリ(金属製の打楽器)や太鼓などの持ち込みについても難色を示しており、競技場への入場の際には応援団との摩擦も懸念されている。

チェ・マンシク記者

スポーツ朝鮮/朝鮮日報日本語版
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