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５日、ソウル市内でブッシュ米大統領らのマスクをかぶり、訪韓に反対するデモ参加者＝ＡＰ

　【ソウル中島哲夫】北京五輪開会式への出席を前に韓国、タイを歴訪するブッシュ米大統領が５日夕、ソウルに到着した。６日に李明博（イミョンバク）大統領との首脳会談など公式日程を行い、タイへ向かう。

　両大統領の会談は４月の李大統領訪米、７月の洞爺湖サミットに続き３回目。青瓦台（大統領官邸）高官によると、６日の会談では北朝鮮核問題解決のための協力▽米韓ＦＴＡ（自由貿易協定）早期批准▽在韓米軍の費用分担▽アフガニスタン復興支援－－などが主要議題となり、共同声明を発表する。

　聯合ニュースによると、ソウルへ向かう米大統領専用機内で国家安全保障会議のワイルダー・アジア上級部長が、韓国に「アフガンでの大きな役割」を期待すると発言。昨年末にアフガンから全員撤収した韓国軍部隊の再派遣をブッシュ大統領が要請するとの見方が出ている。

　また、公式議題ではないが竹島（韓国名・独島）をめぐる日韓摩擦も話題になる可能性が高く、韓国側は自国に有利なブッシュ発言を期待している。

　一方、米国産牛肉輸入再開反対デモを５月から主催してきた「国民対策会議」は５日夕、ソウル中心部で数千人規模の「ろうそく集会」を開き、ブッシュ大統領の訪韓に抗議した。同じ時間帯に近くで、保守派によるさらに大規模な訪韓歓迎集会も開かれた。警察は両派の衝突やデモの過激化に備えて機動隊員２万人以上を投入、最大級の厳戒態勢をとった。