年収800万円へのスタートライン「20代で年収800万円のモデルケース大公開」
800万円という収入は、エリートだけが手にすることができる特権か?はたまた地道な努力のたまものなのか? 高収入を手にするための条件と、達成までのルートをリサーチ!
高所得者
果たしてどのくらい収入を得れば、こんなふうに呼ばれるのだろうか。もちろん、土地や物価、価値観によってその基準は異なるが、20代で年収800万円を稼いでいると聞けば、多くの人が成功者のイメージを抱くはず。
というのも、25〜29歳(男女)の平均年収は343万円で、最もピークの50〜54歳(男性)の平均年収でさえ700万円に満たないのが現実だからである。
一流大学を卒業し、大手企業へ就職
この条件だけでは、20代で800万円という年収を達成することは難しい。むしろ、給与体系や評価基準が明確な大手ほど困難と言える。世界に名をはせる自動車・電気メーカーにおいても、役職につくことがベースアップの大前提となっている。大手企業ではマネジメントラインに上がれるのは「30代になってから」というのが条件となっているケースが多く、必然的に20代では600万〜700万円止まりとなっているようだ。つまり、昇格にともなう昇給を期待していては、20代で800万円という目標をクリアできないのである。
それでは、20代の平均年収をはるかに凌駕(りょうが)するのは、いったいどんな人たちなのか?
それは、固定給に縛られない人たちである。その代表格が、不動産や住宅の営業。学歴、経験年数にかかわらず、売り上げに応じて歩合給が月々の給与に反映される、いわゆるコミッション営業である。また外資系の証券会社やコンサル会社の営業系職種では、20代でも軽く1000万円超えを実現している。
もちろん、若くして高収入を手にするのは、こうした完全成果主義の給与システムを採用する職種だけではない。「年収は1000万円弱ですかね。収入だけでなく、ほとんど定時に退社できるので、恵まれていると思いますよ」(事務・私立医科大学勤務/29歳・男性)。特殊なケースに思われるかもしれないが、事務職で高収入を得ている20代は意外と少なくない。高給取りのイメージとはかけ離れている職種でも、業界や会社を選べば800万円オーバーは夢ではない。
それでは、どんな仕事を選べば高収入を手にすることができるのか?未経験でも意欲次第で稼げる仕事、見た目は地味でもガッツリ稼げる仕事など、目からウロコのお仕事データをチェックしてみよう!
年収200万円以下のワーキングプアと呼ばれる若者が急増していることが社会問題として報道される昨今、ますます所得の格差が広がりを見せている。一方で勝ち組と言える、若くして高収入をつかんだ彼ら。800万円という収入は20代という年齢を考えると十分なように思えるが、単にぜいたくな暮らしを手に入れたいと考えているわけではないようだ。
「50歳までにたっぷりと貯金を蓄え、その後はのんびり過ごしたいですね」(CGデザイナー/23歳・男性)
「不労収入を手にすることができるようになったら、40代で引退したいと思います」(画家/24歳・男性)
終身雇用制度や年金制度の崩壊により、65歳を過ぎても現役として頑張っている団塊世代を目の当たりにし、会社や国をあてにしない若者が増えているのではないだろうか。20代前半から老後の人生設計を綿密に立て、「稼げるうちに稼ぐ」というスタイルで、働き盛りの40代・50代の早期退職者が今後増加していくのではないだろうか。