持参したパラソルやテントがずらりと並ぶ浜辺=坂井市の三国サンセットビーチで
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浜辺に並ぶ海の家「浜茶屋」で潮風を感じながらゆったり過ごす、という夏の定番の風景が県内でも薄れている。浜茶屋の利用客が減り、経営者たちは悲鳴を上げている。
「どうぞ、中で休憩していってくださいな」。坂井市三国町の三国サンセットビーチにある浜茶屋から響く声。しかし、多くの海水浴客はそのまま通り過ぎ、浜辺でテントやパラソルを広げる。浜茶屋でも以前は、パラソルの貸し出しをしていたが、今はほとんどの店が貸し出しをやめた。
海水浴客はパラソルやテント、さらには簡易シャワーを持参し、クーラーボックスには冷たい飲み物がぎっしり。「昔は缶ビールが飛ぶように売れたんだけど…」とある浜茶屋の店員がつぶやいた。
約30年前には、ビーチには21軒あった浜茶屋も、今は11軒しかない。三国サンセットビーチ浜茶屋組合の組合長板本清美さん(63)は「週末の天気が悪いと大打撃。先週の日曜も暴風雨で散々だった。花火大会(今年は8月11日に開催)が盛り上がるから生きていけているようなもの」と声を落とした。
福井市の鷹巣海水浴場でも“浜茶屋離れ”が進んでいるという。
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