自民党の麻生太郎幹事長は4日、就任あいさつやテレビ番組収録などに追われた。この中で、国会内で会談した江田五月参院議長に「民主党が政権を取るつもりなら、ちゃんと対応してもらわないといけない。ナチスドイツも国民がいっぺんやらせてみようということでああなった」と発言。民主党が「ナチスと同じ扱いは許しがたい」(鳩山由紀夫幹事長)と激しく反発する一幕もあった。
麻生氏は記者団に「国会での審議が大事なんじゃないかという話をした」と釈明したが、与党内でも懸念された「舌禍」が本格始動初日に早くも飛び出した格好となった。
この後、麻生幹事長の実現に動いた森喜朗元首相と国会近くのホテルで会談。森氏から「一生懸命、頑張れ」と声を掛けられた。
就任あいさつに先立ち、党本部では民放番組の収録に臨み、首相への意欲を聞かれると「期待に応える義務と責任はある。自分なりに覚悟はしている」と強調。福田康夫首相に関しては「これまで接点はほとんどなく、好きとか嫌いの対象ではなかった」と語った。【近藤大介】
毎日新聞 2008年8月4日 20時40分(最終更新 8月4日 21時23分)