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08/04-12:37--56年ぶり堰板稼働　世界遺産に申請中「倉安川吉井水門」　

　世界遺産に登録申請中の県指定史跡「倉安川吉井水門」（岡山市吉井）で３日、水を仕切る堰板（せきいた）の開閉が５６年ぶりに行われた。 　世界遺産登録へ機運を高めようと、倉安川水門保存会（徳田一郎会長）が主催し、地元の歴史ファンら約１００人が参加。開閉は「鳥居巻き」と呼ばれる方法で行われ、参加者らは歯車につながったハンドルを回し、横約３・３メートルの堰板が水面に下りていく様子を見学した。 　倉安川は旭川と吉井川をつなぐ運河として機能し、同水門は吉井川側の起点に設けられた取水口。１６７９年、岡山藩主池田光政が藩士津田永忠に命じて開削させた。１９５２年までかんがい用水に利用され、県南の田畑を潤した。 　解説した馬場俊介岡山大大学院教授（土木遺産論）によると、可動可能な水門としては国内最古。二重に水門を設け、水門間の舟だまりで水位を調整する「閘門（こうもん）」式が採用され、当時の土木技術水準の高さを示す。 　県は昨年、津田が手掛けた一連の文化・土木遺産群の世界遺産登録を目指し、提案書を文化庁に提出。後楽園（岡山市）や閑谷学校（備前市）など１４件の史跡を含む。審議結果の公表は当初予定の１月より大幅に遅れている。

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