エスカレーター再運転遠のく 名古屋市長「心配」

 ■事故機、東京も同タイプ
 東京江東区の東京国際展示場のエスカレーターが停止、逆走した事故は名古屋市中区の市営地下鉄久屋大通駅で5月に停止、逆走した事故機と同じ日本オーチス・エレベータ(東京)製の同じタイプだった。市交通局は現在も運転を自粛中で新しい駆動装置導入を検討していた矢先の第2の事故だった。この事故で運転再開延期は必至。利用者への「サービス放置」状態はしばらく続きそう。
 市交通局などの調査によると、久屋大通駅の事故では駆動装置を載せた鉄製台座を固定するボルトが折れて台座が数センチずれた結果、駆動チェーンがずれて空転、ブレーキがきかなくなったとみられている。昨年9月に別のボルトの破断が見つかった際、溶接による応急処置を行っていた。
 問題のエスカレーターは現在、駆動装置を外したまま。「(駆動装置を調査するなどしている)愛知県警から禁止されているわけではない。運転を自粛している状態」(交通局)という。
 市交通局はこのエスカレーターに新しい駆動装置を入れて運転再開を検討していた最中で「現在、東京の事故の情報を収集している」としており、運転再開はさらに遅れそう。
 地下鉄久屋大通駅で事故が起きたのは五月9日朝。桜通線と名城線をつなぐ上りエスカレーターが急停止後に逆走。利用客14人がけがをした。
 松原武久市長は4日「昨日のテレビニュースを見てオーチスじゃないかと心配していたらオーチスだった。停止しているエスカレーターの再開に『新しい要素』が加わった。どうなっていくか心配」と述べた。

【写真説明】東京での事故を受け、ブレーキの緊急点検が行われた=4日、名古屋市営地下鉄の久屋大通駅

(2008年8月4日更新)


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