韓国銀行(中央銀行)が4日発表した7月末の外貨準備高は2475億2000万ドル(約26兆7000億円)と、6月末に比べ105億8000万ドル減った。月間の減少額は通貨危機に見舞われた1997年以降で最大。
韓国政府と韓国銀行は輸入インフレの拡大につながる通貨ウォンの下落を食い止めようと、7月初旬から大規模なドル売り・ウォン買いの市場介入に踏み切っている。このため外貨準備高が大幅に減少した。
1―7月の貿易収支が77億9500万ドル(速報値)の赤字に転落したことに伴う資金流出も響いているとみられる。韓国銀行によると、外貨準備高は台湾に次ぎ世界第6位。7月末の水準は通貨危機のさなかに外貨不足で国際通貨基金(IMF)に資金供給の支援を要請した97年末の約28倍に増えており、対外債務の返済には問題ない。(ソウル=島谷英明)(04日 23:02)