現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 社会
  4. 事件・事故
  5. 記事

「開かずの踏切」また死者、JRの対策間に合わず 大阪

2008年8月5日1時9分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真男性がはねられて死亡した富田村踏切=4日午後6時25分、大阪府高槻市富田丘町、本社ヘリから、荒元忠彦撮影

 4日午後2時55分ごろ、大阪府高槻市富田丘町のJR京都線摂津富田―茨木間にある富田村踏切(警報機、遮断機あり)で、男性が高槻発新三田行き下り普通電車(7両編成)にはねられ、死亡した。同線は大阪―京都間で事故発生から約45分間運転を見合わせ、上下47本が運休、53本が最大1時間11分遅れて約3万7千人に影響した。

 高槻署の調べでは、死亡したのは高槻市内に住む無職の男性(38)。下りていた遮断機をくぐって線路内に入ったらしい。「直前に上り列車が行き過ぎるのを待って踏切を渡り始めた」などの目撃証言から、同署は男性が逆方向の電車に驚いて転倒し、はねられた可能性が高いとみている。一方、JR西日本によると、運転士は「男性が線路上でしゃがみ込んだように見えた」と話しているという。

     ◇

 富田村踏切は昨年9月に電動車いすの男性が死亡するなど、事故による死者が05年以降5人に上っていた。大動脈で列車本数が多く、ピーク時は1時間に計40分以上遮断機が下りたままになる「開かずの踏切」のため、国土交通省が抜本的な対策を講じるようJR西に求めている。

 昨年9月以降、JR西は午前8時から午後5時まで警備員を置いているが、4日の事故当時は反対側で監視していて気づかなかったという。同社は「開かず」の状態を緩和するため、列車種別に応じて遮断時間を変え、最小限に抑える新システムを今秋にも導入することにしている。

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内