6月下旬、藻に覆われた青島の海岸線=AP
【北京=阿久津篤史】北京五輪のセーリング会場となる中国山東省青島の沿岸に大量に漂着した藻について、青島市共産党委員会は2日、正体はアオノリだったとして、韓国に輸出することを明らかにした。
市党委宣伝部の王海濤副部長は北京での記者会見で「大部分は埋めて処理した。しかし、日本や韓国では食品として親しまれており、試験的に韓国に輸出する」と述べた。地元紙によると、大規模工場を造り本格的に輸出する動きもあるという。
アオノリは黄海海域で5月末に発生し、一時は五輪関連海域の約30%を覆った。人民解放軍やボランティアら延べ約15万人で100万トン以上を撤去して、五輪には影響しないという。撤去後も異臭が残るとの指摘については「家で野菜やリンゴが腐るのと同じ自然現象で、人体に影響はない」と話した。