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北朝鮮による日本人拉致事件の解決を遅らせた責任の一端を担うべき梅本和義・元駐英公使も着々と出世してきた
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懲戒処分を受けたことなど、どこ吹く風で出世する
小町氏
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トンデモ外交官が続々出世する!?
外務省の幹部人事に集まる視線
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■特権意識が誤った優越感を生み、歪んだ選民意識に取り付かれて世間が見えなくなる。問題を引き起こす宗教団体の特性だ。ところがなんと、わが外務省もそれと同じ集団とは情けない――
外務省の今年後半の幹部人事で、スネに傷を持つ外務官僚が次々に枢要ポストに出世しようとしている。スキャンダルや失態、不祥事によってメディアから批判された面々が、省内独特の論理に沿って局長や大使に抜擢されつつあるのだ。こうした民間では考えられない人事が、外務省では公然とまかり通っている。日本企業の常識は、外務省では非常識になる。首相官邸がこのリポートを読み、外務省が推進しようとしている仰天人事にストップをかけることを期待しよう。
◇
拉致被害者面会で失態の
梅本氏を北米局長抜擢!?
「8人死亡、5人生存」という北朝鮮による拉致被害者の非情な安否結果が公表された2002年9月17日は、日本国中が悲しみに打ちひしがれた日として今も記憶に残る。小泉純一郎首相(当時)の電撃的な北朝鮮訪問で、北朝鮮当局が公表した拉致被害者の実態は、「横田めぐみさん死亡、有本恵子さん死亡……」と読み上げられ、国民に深い悲しみと衝撃を与えた。
この日、小泉訪朝に同行した外務省幹部が「子供のお使い」と揶揄されたエピソードもまた、国民の記憶に残り、今後も語り継がれるだろう。
当時、駐英公使だった梅本和義氏(1977年入省)は、北東アジア課長を経験したことから、小泉訪朝団の現地準備本部長としてロンドンから平壌に派遣された。そして、拉致被害者のうちの生存者、蓮池、地村両夫妻、曽我ひとみさんと面会したほか、死亡したとされた横田めぐみさんの娘、キム・ヘギョンさんにも会った。
だが梅本氏は、この歴史的ともいえる会見に手ぶらで臨み、カメラもテープレコーダーも用意しなかった。しかも、9月17日夜に平壌から東京に戻った後、被害者家族に短時間しどろもどろで会見内容を説明し、その後、家族らから逃げ回る形跡すらあった。
さらに、2日後の9月19日には、「任地で公務がある」として成田からさっさとロンドンに飛び去ってしまったのである。
被害者らとの面会は、首脳会談と並行して北朝鮮側がお膳立てしたものだった。
梅本氏は手ぶらで面会した理由について、「カメラやテープの使用は許されない状況だった」と説明した。しかし、現実はどうであったか。当時、北朝鮮を代弁する朝鮮総連当局者は「北朝鮮としては、5人が元気だということを大きく伝えてほしかった。写真や肉声が当然伝わると思っていた」と述べていた。北朝鮮側も手ぶら会見は予想外だったようだ。
この後、メディア関係者の間では、「梅本氏はまるで子供のお使いだ」、「梅本氏がジャーナリストにならなくてよかった」と言われたものだ。女子高校生らは「写メールを持って行けば、写真にしてすぐケータイで送れたのに」と話していたが、そういう発想すら梅本氏にはなかった。
それにしても、当時の日英間には緊急の外交案件など何もないはずだった。今更ながらあきれる行動だったが、拉致被害者との面会の模様を家族に正確に伝えるという重要任務をあっさり放棄してロンドンにさっさと帰任した梅本氏に、国民の権利を擁護するという外交官本来の任務を推進する資格があるのだろうか。
そんな梅本氏は、外務省の一般基準からすれば有能な外交官となる。英語畑の人で、日米安保条約課長、経済局国際機関第1課長などエリートコースを歩んできた。現在は総合政策局審議官で、年末までに北米局長への抜擢が確実視されている。77年組では初の局長就任となり、省内では将来の次官候補の1人とも目されているのだ。
国民が注視した小泉訪朝時の、あの大失態という汚点を持つ人物を平気で出世させる外務省の人事政策は、国民をなめているといえよう。
機密費流用疑惑の
杉山氏は国際協力局長!?
梅本氏と並ぶ同期の出世頭である杉山晋輔・中東アフリカ局審議官も今夏、国際協力局長に抜擢される見通しだ。杉山氏も「トンデモ外交官」である。
1997年、「週刊ポスト」は、外務省高官が93年から2年間で外務省報償費(機密費)2億円を勝手に引き出し、遊興費やプレス対策などに使用したと報じた。このときは匿名だったものの、この高官というのが当時、事務次官秘書官だった杉山氏だったことが、鈴木宗男・衆院議員の『闇権力の執行人』(講談社)などで明らかになっている。「杉山氏は当時、斉藤邦彦次官の腹心として寵愛され、機密費を自在に使用していた」(同書)という。しかし、この問題は新聞やテレビは報じなかった。
杉山氏は2000年から4年間、在韓日本大使館公使としてソウルに赴任するが、外交官としては鈍感なようで、驚くべき発言を口にしている。同書によれば、ソウルの空港で、「この国(韓国)は、かつてわが国が統治していた国だから、(入国手続きをしなくても)心配ありません」と言って、乗り継ぎの飛行機を待っていた鈴木氏を空港外の焼き肉屋に連れ出したという。
不見識はご本人だけではない。在韓日本大使館で「政治部長」といわれていた杉山氏の夫人にも武勇伝がある。杉山夫人は夫の在任中、ソウルのロッテ・ホテルのロビーで、ロッテグループの重光昭夫・副会長に対して、「たかが商人の分際で、大使館の政治部長夫人をバカにするの!」、「政治部長は国を動かすぐらいの力があるのよ。私が手を回せば、商売をできなくすることだってできるのよ」と罵声を浴びせたという。
キャリア外交官夫人は、往々にして亭主の権力を笠に着るところがある。だが、ロッテグループの総帥の1人にも食いかかる傍若無人ぶりは並大抵ではない。杉山氏の2億円の税金使い込み疑惑は、その後取り上げられることはなかったが、局長に昇格するなら、再び脚光を浴びるかもしれない。
タクシー券不正使用の
小町氏が駐露大使!?
ロシア語ができず、「テニス・カラオケ・麻雀大使」との風評もある斎藤泰雄・駐露大使は、着任2年を経過して年内に異動する見通しだ。後任には、ロシア・スクールの小町恭士・特命全権大使(地球環境問題担当)の起用が有力視されている。その小町氏は、国家公務員倫理規程違反があったとして訓告処分を受けた外交官であることをどれだけの人がご記憶だろうか。
(以下、本誌をご覧ください) |
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