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福岡県内の暴走族グループ数、3年連続で全国最多

 県内の暴走族グループ数が3年連続で全国最多となっていることが県警の調べでわかった。昨年末時点で95団体が確認され、把握していないグループを含めると100団体を超えるとみられる。県警は摘発によって暴走族の解体を進めているが、それを上回る数のグループが新たに結成され、“いたちごっこ” の状況となっている。

 県警暴走族対策室によると、県内の暴走族は95団体で、大阪(71団体)、愛知(62団体)が続く。県警は昨年、375人を道交法違反(共同危険行為)容疑などで逮捕し、38団体を解散に追い込んだ。一方で新たな結成も相次ぎ、最終的に、一昨年末より4団体も増えた。

 暴走族の人数は1248人で、1団体あたり約13人。人数が最も多かった1988年(2828人)は1団体あたり約86人で、グループの少人数化が進んでいる。県警幹部は「かつての暴走族は大組織の中で上に登りつめることが『かっこいい』とされていた。今は『友達と走って注目されたい』という理由で、小規模な団体が増えたようだ」と分析する。

 県警では、暴走族を摘発した際、メンバーに「今後は二度と暴走行為はしません」という内容の「宣誓書」を書かせている。しかし、少年審判を有利に進めることを狙って宣誓に応じる少年も多く、捜査員の1人は「宣誓書には法的拘束力がないため、暴走族壊滅の有効な対策とまでは言い難い」と明かす。

 江嶋学・同対策室長は「取り締まりを強化して、一つでも多くのグループを解散に追い込みたい」と話している。

2008年8月2日  読売新聞)
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