現在、ニュース配信を行っているオンラインメディア各社は、1日、日本外国特派員協会で、“日本インターネット報道協会”発足会見を開いた。同協会はネットメディアの品質向上を目指し、協会員の交流活動等を実施するほか、ネット規制などにも対応していく考えだ。
「良質な報道をするためには横に連携して、研究・勉強をする必要がある」と話す竹内謙代表幹事(日本インターネット新聞株式会社)
日本インターネット新聞社(「JanJan」)や株式会社ジェイ・キャストなどネットメディア運営各社は1日、ネットメディアの研究やコンテンツの品質向上などを図る「日本インターネット報道協会」(Internet News Association of Japan)を設立した。
同日午後、東京・有楽町の日本外国特派員協会で開かれた記者会見で、竹内謙・代表幹事(日本インターネット新聞社・代表取締役社長)は「ネットメディアの周辺にも色々な問題が起こっている。良質な報道をするためには横に連携して、研究・勉強をする必要がある」と設立の動機を述べ、「互いに切磋琢磨していきたい」とネットメディアの発展に期待を寄せた。
同協会の活動は、(1)講演会やシンポジウムの開催、(2)優良コンテンツの表彰、(3)インターネットに関する提言などで、ネットを利用した報道の品質向上や協会員の交流活動が中心となる。また、ネット上でユーザーが直接質問できる、従来にない記者会見構想も検討している。
記者会見に出席することができないネットメディア記者の後押しも考えている元木昌彦事務局長(元オーマイニュース編集長/社長)
会見に同席したオーマイニュース元編集長の元木昌彦事務局長(オフィス元木・代表)は、政府などによるネット規制の動きについて「行政が規制しようとすれば我々も反対せざるを得ない。そういうことを含め、報道の質を向上をみんなで考えていこうと協会をつくった」などと話し、ネット規制への抵抗勢力としての役割もにおわせた。
協会はまず任意団体として出発し、参加会員が増えれば将来的に法人への昇格も検討。会員の参加要件については、新聞社やテレビ局による記者クラブの閉鎖性への反発から「オープンな組織を目指していきたい」(竹内代表幹事)とし、法人・個人を問わない。ブログで情報発信をする個人の参加も視野に広く会員を募集したい考え。年会費は正会員12万円、準会員1万2000円。
9月下旬には設立記念シンポジウムを開催する予定。事務局は元木昌彦氏の個人事務所であるオフィス元木(TEL:03−5122−2181)。
【発足会員】
株式会社ジェイ・キャスト『
J-CASTニュース』
日本ビデオニュース株式会社『
ビデオニュース』
オーマイニュース株式会社『
オーマイニュース』
日本インターネット新聞株式会社『
JanJan』
株式会社ベリタ『
日刊ベリタ』
オフィス元木
【協会役員】
代表幹事:竹内謙(日本インターネット新聞株式会社社長)
幹 事:大森千明(株式会社ジェイ・キャスト専務取締役)
幹 事:平野日出木(オーマイニュース編集長)
事務局長:元木昌彦(オフィス元木代表)
監 査:神保哲生(日本ビデオニュース株式会社社長)