道場主 東浩紀氏からのコメント
こんにちは。東浩紀です。ゼロアカ道場も2回が終了しました。
さて、この企画、発表当初は2ちゃんねるとニコニコ動画で「失敗必至」などと詰られもしていたわけですが(笑)、いまのところはなんと! 意外なことに予想以上に快調に進んでいます。ウェブで公開される情報だけでは伝わりにくいと思うのですが、選考会場はかなり熱気と覇気と、そして異様な高揚感に満ちています。参加者同士のあいだにも微妙に友情が育まれているらしく、なかにはカップルと覚しき二人もいて――いや、これは書いちゃいけないのか?――まあともかく、いずれにせよ、そんな空気を実現できただけでもこの企画には十分に意味があったのではないかとすら思わせるような、そういう楽しい場になっています。参加者のみなさん、ご苦労さまでした。
とはいえ、この企画は基本的にはガチ。参加者のみなさんが楽しく過ごせた、という想い出作りで満足しているわけにはいきません。講談社BOX編集部とぼくは、真剣に、初版1万部を売りさばける新人批評家を捜しています。
というわけで、次回からはむしろ、上記の和気藹々とした空気が吹っ飛びかねないような、殺伐とした選考課題が続く予定です。今後の展開をお楽しみに。いやあ、じつは第4回の企画がすごいんですが、まだそれは秘密にしておきますよ……。
ちなみに残った16人を見ると、この道場参加に際して、「東浩紀」や「ゼロアカ」という固有名に敏感に反応し、ブログ論壇や講談社BOX界隈の話題もけっこう押さえているグループと(じつは『思想地図』落選組が3人もいるのです)、そのような文脈を気にせずにまったく別の思惑で参加した、講談社BOXやぼくにとって未知数の力を秘めたグループに大きく分かれます。
ぼくたちは最終的に、この道場でひとりを選ばねばならないのですが(少なくともいまのところそのつもりですが)、それがゼロアカパラダイムの申し子になるのか、それとも未知数の書き手になるのか、ぼく自身にとっても興味深いところです。
それでは、第3回選考通過者のみなさん、7月にお会いしましょう!
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