最終更新: 2008/08/03 00:54

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高野連、桐生第一高校の甲子園出場を認める 逮捕された少年を前橋地検へ送検

16歳少女へのわいせつ事件で逮捕された桐生第一高校の野球部2年生の少年が1日午後、身柄を前橋地検へ送られた。一方、甲子園出場をめぐり、高野連側は全国理事会で、桐生第一高校の出場を認めた。
スポーツ特待生として桐生第一高校に入学。甲子園の活躍を夢見た16歳の少年が引き起こしたのは、同じ16歳の少女に対するわいせつ事件だった。
少年は8月1日午後、身柄を前橋地検へと送られた。
高校野球界は、夏の甲子園開幕直前の騒動に揺れた。
「甲子園出場を認めてほしい」という桐生第一に対し、1日の全国理事会で高野連側の出した結論は、「出場を認める」だった。
高野連は会見で「出場を認めるということは、すべての委員から発言してもらった。学校として、野球部員がハレンチな行為をしたということについての責任、これについての意見が出ました」と語った。
これを受け、桐生第一高校は、会見で「本校の野球部員が大変な不所持を起こしまして、誠に申し訳なく、謝罪申し上げます。責任教師の部長の責任は非常に重いと考えております。そんなこともありまして部長とも相談しましたが、部長を交代するということで発表させていただきます」と語った。
1日朝、大阪市内の宿舎を出る桐生第一高校のナインは、皆、一様に硬い表情でバスに乗り込んだ。
桐生第一高校野球部の青柳正志部長は「(選手に動揺は?)それはたくさんあると思います。被害者の方には、本当に申し訳ないと思っているんですけど、ただ一生懸命やってきた部員もいるものですから」と話した。
2日の本番と同じ、午前9時から行われた開会式のリハーサルで、45番目に入場行進を行った桐生第一高校の選手たちは、緊張した面持ちで甲子園の土を踏みしめた。
帰宅途中の16歳の女子高生の口をふさぎ、体を触るなどしたとして逮捕された2年生の野球部員は「性的欲求を満たすため」と、犯行を認めている。
桐生第一高校の教頭は7月31日、会見で「最近になって、練習から帰ってきてから外に出る。そういう『ちょっと行って来る』ということが、今まで皆無だったかどうかわかりませんけども、そういうことがあるなと気がついていた。それ以外は、お母さんの方も感じてるところはないと」と話した。
身長およそ180cmで、レギュラーを目指していた少年は、この夏の大会では、登録選手には選ばれていなかった。
さらに取材を進めると、同じ現場で被害に遭った別の女性の存在があった。
同様の被害に遭った女性は、「中学3年生です。3週間...、1カ月はたってない」、「口を押さえられて、無理やりなんか嫌なことを」、「1回逃げようとしたんですけど...、何も考えられなくて、頭が真っ白で。身長がすごく高くて、腕がすごく太かったんで、筋肉質(だった)」と話した。
現場付近ではさらに、7月2日、10日、20日と、同じように女性が襲われる事件が起きていて、警察では、関連性を調べている。
一方、1日が登校日となっていた桐生第一高校では、生徒たちは「周りに対して迷惑かけているんで、何でこういうことをしたのかと」、「1人のために何か、かわいそうというか、頑張った人があれだよね」などと話した。
高野連は1日午後3時半すぎ、会見で、「(桐生第一の)出場を認める」、「1人が喫煙したから、あるいは飲酒したから、あるいは1人が万引したからということでチームを出場停止にしたのは、わたし4年目ですけど、1件もございません」、「だいたい、5人以上ぐらいが1つの目安。あくまで目安ですけど、5人以上となると体質的な問題がある」などと話した。
出場容認について、市民からは「そりゃよかった。さっきから気にしてた」、「ああいうのは、ああいうので省いてどうしても行くべき」、「樹徳(準優勝校)に行ってほしかった。ちょっとああいうのがあったから気にくわない」などといった声が聞かれた。
甲子園の登録選手ではない2年生の野球部員が部活動とは直接関係ない場所で起こした事件。
正式に出場を認められた桐生第一高校は、大会6日目、8月7日に、石川県の金沢高校と対戦する予定。

(08/01 18:18)


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