増す負担 切実訴え/改造内閣
「年金を滞りなくもらえる体制を」「安心して出産できるように」「新基地建設はいらない」。福田首相が一日、初めて断行した内閣改造。年金問題や医療格差、食料品・燃料の値上げに加え、基地の過重負担にあえぐ県民からは、切実な訴えが相次いだ。
那覇市の下地勇さん(65)は六月から年金をもらい始めたばかり。「年金が、滞りなく受け取れる体制を整えてほしい」と求める。留任が決まった舛添要一厚労相については「言っていることとやっていることが違い、がっかりすることも多いが、継続的に責任を持って問題に対応してほしい」と要望した。
那覇市内で買い物をしていた同市の会社員、儀間真弓さん(34)は、「ガソリンはまだしも、食料品の値上がりは事前に対策が打てたのではないか。もっと庶民の視点に立ってほしい」と訴えた。「沖縄担当相がしょっちゅう変わるのも問題。沖縄を理解してくれる、地元の人がなればいいのに、と思う」と話した。
主婦の宮城礼子さん(58)=名護市=は、医療の地域格差是正を望む。「娘が出産するとき、中部の病院まで行き、移動に時間がかかって大変心配だった。安心して出産できる環境になってほしい」と話した。
公務員の内間和昭さん(42)=名護市=も「子どもが三人おり、北部の医療過疎化を懸念している。自然を壊し、米兵の犯罪が増える辺野古への新基地建設は反対。沖縄担当相には基地の負担を理解し、離島・へき地の事情に配慮した政治を行ってほしい」と話した。
栄養士の屋良智子さん(28)=同=は「職業柄、限られた予算の中で栄養あるものを作る努力をしているが、最近の値上げには参っている。北部病院の産婦人科問題など、地方行政だけでは解決困難なものに取り組み、女性に優しい政治をしてほしい」と期待した。
那覇市の会社経営、竹内博さん(62)は、「女性が少ないし、新鮮味に欠け、官僚に流されている感じがする。国民の一人一人が好景気の実感を持てるようにしてほしかった」と述べた。