福田改造内閣は、首相を含めた平均当選回数は7.3回で、昨年9月の発足時の6.6回に比べ上昇した。首相を含む平均年齢も62歳で同じく前回の60.2歳を上回る。
70歳の伊吹文明財務相、69歳の保岡興治法相、二階俊博経済産業相、与謝野馨経済財政担当相ら安定感を重視したベテランをそろえたためで、47歳の林芳正防衛相、野田聖子・消費者行政担当相という若い2人の入閣は相殺された形だ。
自民党の派閥別では、前回は伊吹、麻生派からの入閣が0だったが、今回は各派閥からまんべんなく取り込んだ。
最も多いのは派閥の長クラスの谷垣禎一国土交通相を含め3人が入閣した古賀派。森内閣時代の「加藤の乱」で分裂した旧古賀派、旧谷垣派が5月に合流し、勢力を回復したことも一因と言えそうだ。津島派は大派閥ながら入閣が1人にとどまり、笹川尭氏が総務会長に就任したことで微妙なバランス。最大派閥の町村派も町村信孝官房長官を除くと入閣は1人。8派閥の長のうち、6人が党四役、または閣僚で処遇されており、総裁派閥からの入閣待望組を抑えて派閥均衡を目指したことがうかがえる。
女性閣僚は2人だが、野田氏と初入閣の中山恭子拉致問題担当相は共に知名度が高く、内閣の対外的なイメージ戦略のカギになりそうだ。唯一の民間人となった増田寛也総務相は閣内にとどまった。
【須藤孝】
【関連ニュース】
内閣改造:消費者行政相に野田氏 中山氏が拉致担当相に
増田総務相:自立支援プログラムの策定 舛添厚労相に勧告
増田総務相:研究会など次々に新設…「続投に意欲」?
情報通信白書:急増する「買い物はネットで」
道州制ビジョン懇:「税財政問題を集中審議へ」増田総務相