日本高校野球連盟(脇村春夫会長)は1日、大阪市内で全国理事会を開き、2年生の野球部員が強制わいせつ容疑で逮捕された桐生第一(群馬)について、2日に開幕する第90回全国高校野球選手権記念大会への出場を認めることを決めた。
日本高野連は7月31日に同校から事件に関する報告を受け、「対外試合を差し止める必要はない」との判断を示していた。しかし、この日の理事会では「高校野球にとってあってはならない事件」「万引きやバイク無免許運転などの非行と同列に考えていいのか」との意見もあったという。このため桐生第一の高橋昇校長に対し、被害者への謝罪と再発防止などの努力を求める要望書を出すことを決めた。
理事会後に記者会見した脇村会長は「事件を決して軽視したわけではなく、被害を受けた方の心の痛みを思うと慙愧(ざんき)に堪えない。野球部員が関与したことを重く受け止め、再発防止に全国の加盟校と一丸となって取り組みたい」と語った。【辻中祐子】
毎日新聞 2008年8月1日 16時08分(最終更新 8月1日 21時11分)