知立中教諭刺傷の少年を送検
知立市広見2の市立知立中学校で、同校卒業生の少年(18)が元担任の神谷佳久同校教諭(34)を刃物で刺して重傷を負わせた事件で、安城署は31日、殺人未遂と銃刀法違反容疑で少年を名古屋地検岡崎支部に送検した。
安城署の調べでは、少年に反省の言葉はなく、淡々と調べに応じていたという。家族とのトラブルなどは供述していない。神谷教諭に狙いを定めた犯行だったが、少年は中学卒業後から常に神谷教諭を恨み続けていたわけではないという。
■アルバイト先でトラブル、逆恨みから標的に?
少年は高校入学後、1年で中退。引きこもり状態だった。最近勤めたアルバイト先でも人間関係がうまくいかず、対人恐怖症になった原因を「神谷先生の厳しい指導のせいだ」と話している。アルバイト先でのトラブルがきっかけとなり、気持ちが高ぶった上で神谷教諭とのことを思い出して犯行に及んだともみられる。
事件を目撃した吹奏楽部員の証言では、犯行現場の被服室に少年が入ってきた際、手にナイフは持っていなかったといい、肩に掛けていたバッグにナイフを入れていたとみられる。
同校ではこの日から臨床心理士によるカウンセリングを開始。全校生徒を対象にしているが、事件当時校内にいた生徒約180人を優先的に行うという。
また愛知県教育委員会は事件を受けて30日に名古屋市を除く県内の国公立の幼稚園、小中学校、高校、特別支援学校計1283校、園に安全確保や安全対策の再確認を促す通知をした。
【写真説明】黄色の布のような物をかぶせられ送検される少年=31日午前9時23分、愛知県安城市の安城署
(2008年7月31日更新)
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