【北京=阿久津篤史】中国外務省の劉建超報道局長は29日の定例記者会見で、国際オリンピック委員会(IOC)発行の身分証を持つ北京五輪取材記者の拠点となるメーンプレスセンター(MPC)内でのインターネットについて、「みなさんが必要としている正常な情報はアクセス可能だ」と述べ、規制を実施していることを事実上認めた。
中国は日常的に、外国メディアや人権団体などのサイトへのアクセスを遮断するなどの規制を行っている。しかし五輪関連施設や五輪記者が宿泊するホテルなどでは規制をしないとこれまでは説明し、4月に規制解除を要請したIOC側も「アクセスの自由は保証される」としてきた。
劉局長は「正常な情報」の具体的内容は明かさなかったが、規制の具体例として気功集団「法輪功」のサイトを挙げ「法輪功は非合法の邪教組織であり、彼らの宣伝は当然禁止される」と話した。