現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 国際
  4. アジア
  5. 記事

不満募る中国市民、騒乱続発 1500人拘束情報も

2008年7月21日21時31分

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真中国・雲南省昆明市で21日、爆発で被害に遭ったバスの内部を調べる警察官=AP

 【香港=奥寺淳】雲南省昆明市で21日起きたバス爆発事件の背景はまだ明らかではないが、北京五輪を目前に控えた中国では、地方政府の腐敗体質や住民への高圧的な態度に不満が募っている。先月末に貴州省での少女死亡事件をきっかけに数万人が公安局舎を襲撃して以降、明らかになっただけで計7件の騒乱やデモが発生している。

 米政府系のラジオ・フリー・アジアによると、広西チワン族自治区欽州市の政府庁舎前では今月15日、国有企業を解雇された住民や自宅を強制的に立ち退かされた農民ら1千人以上が集結。労働条件の改善などを求め、土地の強制収用に対する抗議を始めた。住民が「市長出てこい」と連呼し始めたため、最終的に一部代表が市の幹部と対面した。香港紙明報によると、この騒動で少なくとも10人が逮捕されたという。

 19日には雲南省孟連県でゴム農家ら約400人と公安が衝突。公安が発砲し、住民2人が死亡、約20人が逮捕された。地元政府が当局の関係機関を通してゴムを売るよう求め、農民が反発した。

 地方政府とかけ合っても解決せず、北京の中央政府に直訴する例も後を絶たない。政府は北京五輪を前に取り締まりを強めており、香港の人権団体「中国人権民主運動情報センター」によると、14日夜からの3日間で少なくとも1500人以上の陳情者が北京で拘束されている。

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内
  • 中国特集
  • 北京五輪への道