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独島:軍と海洋警察、過去最大規模の防衛演習

 「不審船発見!」

 30日午後1時ごろ、海軍、空軍、海洋警察は独島(日本名竹島)の領有権問題が波紋を広げる中、合同で「独島防衛演習」をシナリオ通りに開始した。

 まず鬱陵島にある海軍早期警報戦隊の海洋監視レーダーに正体不明の船舶1隻が映し出された。この船舶は国籍と航行ルートを明らかにしないまま、独島にまっすぐ近づいていた。早期警報戦隊は直ちに東海(日本海)防衛を担当する海軍第1艦隊司令部に状況を知らせ、艦隊司令官は周辺海域を飛んでいた海上哨戒機P‐3Cを現場に急行させた。

 通信設備とレーダーを備えたP‐3Cは船舶に接近し、無線で「大韓民国の領土である独島に接近しているため航路を変更せよ」と呼びかけ、国籍と航行目的の回答を求めたが、船舶は交信を拒否したまま独島に向かって進んだ。

 状況が緊迫した局面に入ると、第1艦隊司令官から通報を受けた海洋警察は周辺海域で哨戒活動をしていた3000トン級の「太平洋7号」と1000トン級の「漢江8号」を現場に緊急出動させた。

 同時に海軍の3000トン級駆逐艦「広開土大王」、1800トン級護衛艦「馬山」、1300トン級哨戒艦などが万一の事態に備え周辺海域に急行した。空からはF‐15K戦闘機が海軍と海洋警察の艦船を援護した。午後4時ごろに独島接近を試みていた未確認船舶は公海に向かって進路を変えた。

 海軍関係者によると、独島防衛演習は1990年代半ばに始まり、これまでは対外的な要素を考慮して演習そのものを公開してこなかったが、独島が韓国領であることを確実に示すため、演習を公開することにしたという。

 海軍第1艦隊司令官の指揮下で3時間にわたり行われた今回の演習には、同演習史上初めて数多くの最新鋭戦力が投入された。

 1998年に実戦配備された「広開土大王」艦は韓国型最新駆逐艦(KDX‐I)の1号艦で、短距離艦対空誘導ミサイル「シースパロー」と艦対艦誘導ミサイル「ハープーン」、潜水艦探知装備、魚雷などを備え、対空、対艦、対潜水艦作戦能力を持った韓国海軍の主力戦闘艦だ。

 また、今月初めに配備されたF‐15Kは、韓国空軍が保有する最新戦闘機で、最先端のレーダーと空対空、空対艦、空対地ミサイルを装備している。戦闘行動半径が1800キロに達し、独島付近まで飛行後に約1時間にわたり空中で領空防衛任務に当たることができる。他の戦闘機は独島上空に5分程度しかとどまることができない。演習には水中ソナーや魚雷を備え、潜水艦などを探知、攻撃する対潜ヘリ「リンクス」も参加した。

 軍関係者は「今回の演習で独島上空と海上、海底に接近する航空機、船舶、潜水艦などを撃退できる能力が確認された」と評価した。

張一鉉(チャン・イルヒョン)記者

【ニュース特集】独島問題

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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