鹿児島県内の温泉旅館のみやげ売り場からせんべいや玄米黒酢を万引きしたとして、男が30日、窃盗の疑いで現行犯逮捕された。男はこの旅館の温泉に入るたびに苦情を言っては無料入浴券をせしめていた「クレーマー」。売り場では次はどんなクレームをつけてくるのかと従業員が監視していたことから、あっさりと「御用」になった。
県警の調べでは、男は同県阿久根市本町の無職、堀切周三容疑者(51)。30日午前8時10分ごろ、同県霧島市内の温泉旅館売店で、陳列されていた商品21点(計1万5154円)を盗んだ疑い。堀切容疑者は今年1月ごろ、この旅館で「温泉の出が悪い」とクレームをつけて無料の入浴回数券をもらい、それ以降、旅館に来てはクレームをつける行為を数回繰り返していたという。
堀切容疑者は30日、温泉に入った後に売店へ。「またまたクレームをつけるのでは」と神経をとがらせていた従業員がボストンバッグに次々と商品を入れる堀切容疑者を目撃。旅館を出た直後に取り押さえ、霧島署に引き渡した。