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【コラム】 日本の国会にはなぜ「会期」があるのか?

160日近くにおよんだ通常国会がついこのあいだ終わったと思ったら、8月下旬に臨時国会を召集するとか、そのまえに衆議院の解散・総選挙だなんて話がさかんに報じられている。

ところで、日本の国会には「会期」があり、通常国会も臨時国会も国会法によって会期が定められているが、そこには2つの重要な原則があるのを知っているだろうか。ひとつは以前に話題になった「一事不再議の原則」。いちど否決されて廃案になった法案は同じ会期中に審議してはならないという原則で、もうひとつが「会期不継続の原則」。これは法案の審議は会期中に終えなくてはならないというもので、採択されようがされまいが、審議中の法案は会期末になったら廃案になってしまうのだ。

なんで会期中に審議を終える必要があるのか。もともと議会はヨーロッパの王政下で誕生したもので、議会が1年中開かれていると、国王はつねにいろんな要求を議会からだされてしまう。それをさけるために会期をつくったのだが、一方、国王は議会を召集する側だけに、なにか原則がなければ際限なく法案を提出して成立させたりと、恣意的に運営しかねない。そういった事態を議会が阻止するために生まれたのが、会期不継続の原則だったといわれているのだ。

いわば、日本の国会に会期があり、審議中の法案が会期末を迎えると廃案になるのも、中世ヨーロッパの議会の名残りというわけだが、この原則によって与党のやりすぎに歯止めがかかっているのも事実。よく会期末になると政府案をとおしたい与党と阻止したい野党が対立し、国会を延長するかどうかが注目を集めるが、そのへんも会期不継続の原則があるためなのである。

だが一方で、こうした制度の国はいまや少数派でもある。時間をかけて審議をじっくりやるという意味でこの原則に批判的な意見もあるためで、会期がなくてつねに議会が開かれているという国も多い。そのため国会改革の議論では通年国会にすべきなんて意見もあったりするのだ。
(R25編集部)

おもな国の議会の会期はコチラ

※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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