29日、愛知県の中学校でかつての担任の教師を刺した18歳の元教え子の少年は、警察の調べに対し、「教師を殺すつもりだった」と供述していることがわかりました。
「(男が部屋に)入ってくる時も普通に入ってきて、本当にはじめは不審者に見えなくて・・・」(女子生徒)
愛知県知立市の知立中学校。男が校舎2階の被服室に姿を現したのは29日午後1時半頃でした。
「後から急に来て(先生が)刺されたって感じです」(女子生徒)
男は吹奏楽部の指導をしていた教師の神谷佳久さん(34)の背中や胸を小型ナイフで刺し、楽器などを投げつけ、抵抗する神谷さんにさらに襲いかかろうとします。
「(男は)みんなには見向きもしないで、先生だけに向かっていました」(女子生徒)
この後、男は外へ出たところを別の教師らに取り囲まれ、駆けつけた警察官に殺人未遂の現行犯で逮捕されました。
男は、刺された神谷さんの元教え子の18歳のフリーターでした。神谷さんは全治1か月の重傷。胸の傷は、肺にまで達していました。そして少年は、警察の調べに対し、「担任だった神谷先生に厳しく指導されて、仕返しがしたかった、殺すつもりだった」と話していることがわかりました。
一方、事件から一夜明け、学校は朝、臨時の全校集会を開き、生徒に校内の安全を守れなかったことを謝罪しました。
「『何かあった時は、校長先生でも良いし、担任の先生でも良いから相談して下さい』って(言われた)」(男子生徒)
学校によりますと、現場に居合わせた生徒50人のうち、半数以上の27人が心の不安を訴えているということで、臨床心理士の資格を持つカウンセラーが生徒の心のケアに当たっています。(30日17:55)