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韓国軍、竹島で軍事演習 初めて公開

2008.7.30 20:48

 【ソウル=水沼啓子】韓国軍は30日、日韓が領有権を争っている竹島(韓国名・独島)近海で軍事演習を実施した。韓国軍が竹島周辺での軍事演習を事前に公表し「独島防衛」を冠して行うのは初めてで、演習の様子は報道陣にも公開された。空海両軍が参加した初の大規模公開軍事演習は、竹島の実効支配を誇示することが狙いとみられる。

 韓国の主要テレビ局は30日夜、ニュース番組で「独島防衛」軍事演習をトップ級で伝えた。竹島周辺における韓国軍の軍事演習は、1995年から毎年実施されているが、この間、日本との関係を考慮し軍事演習は非公開だっただけに、今回の韓国世論の過熱ぶりを浮き彫りにした形だ。

 日本の中学社会科の新学習指導要領解説書に竹島の領土問題が盛り込まれたことや、米連邦政府傘下の地名委員会が竹島を「韓国領」から「主権未指定」に変更したことがきっかけとなっており、韓国軍は「領土主権を守るという意志を示すために演習を公開した」と強調した。

 今回の演習は「国籍不明の不審船が独島領海を侵犯したことを想定し、海・空軍と海洋警察(海上保安庁に相当)が合同で作戦を行い、この仮想勢力の独島侵入を阻止して公海上まで退去させる」というシナリオで行われ、韓国海軍第1艦隊司令官が指揮した。

 演習には、今回初めて韓国空軍の最新鋭F−15K戦闘機が参加。このほか「広開土大王艦」(3000トン級)、「馬山艦」(1800トン級)など海軍の艦艇が6隻、P3C哨戒機や対潜ヘリ、海洋警察の警備艇などが投入された。

 韓国の聯合ニュースによると、海軍関係者は「今回の演習は海軍と空軍、海洋警察の独島防御体制を点検する契機となった」と語った。竹島での韓国軍の軍事演習は年内にまた実施される予定という。

 韓国では連日、竹島をめぐる報道や反日デモが行われており、今回の軍事演習もこうした国内世論を強く意識したものとみられる。竹島をめぐる韓国の反日的な世論の盛り上がりは、日本の統治から解放された日を祝う「光復節」(8月15日)までは続くというのが大方の見方だ。

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