巨額の年金資金で建設された保養施設グリーンピア南紀(和歌山県那智勝浦町、太地町)の跡地開発が白紙になった問題で、開発事業を請け負った中国系企業「香港ボアオ」が那智勝浦町との契約解除をめぐって東京簡裁に申し立てた民事調停は30日、町が同社に1億7千万円を支払う内容で成立した。
町は05年、跡地内の町有地約300ヘクタールを10年間賃貸した後、無償譲渡する契約を同社と結んだが、開発はほとんど実行されず、07年10月に契約解除で合意。すでに受け取っていた賃料1億3600万円を返還する町の方針に対し、同社は「契約解除は町の都合」として契約に基づく2倍の違約金を要求し、今年2月に約2億8千万円の支払いを求めて調停を申し立てた。
東京簡裁は6月、町が賃料の返還分や和解金など計1億7千万円を支払う調停案を示していた。