日本の中学校の新学習指導要領解説書への竹島(韓国名・独島)記述問題の影響で日韓交流の中止などが相次ぐ中、韓国・釜山市の中学生が二十九日、鳥取県大山町を訪れ、名和中学校(船越延子校長)の生徒との友好交流の日程をスタートさせた。名和中の日韓親善交流は今年、二十周年の記念すべき年。双方は長年温めてきた友情を確かめ合った。
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握手を交わし、変わらぬ友情を誓う名和中の生徒(左)と韓国・大東中の生徒=29日、大山町赤松明間原の県立大山青年の家
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大山町を訪れたのは大東(テドン)中学校(黄光珠(ファンクァンジュ)校長)の生徒と職員ら三十五人。名和中とは姉妹校締結しており、毎年交互に訪問。今回、両校生徒が同町の県立大山青年の家に宿泊し、大東中の一行は三十一日まで滞在する。
大山青年の家で二十九日夜、歓迎式が開かれ、両校の生徒が美術作品を交換。和やかな雰囲気の中で、生徒同士でがっちりと握手を交わし、変わらぬ友好関係を誓った。
困難な環境の下で今回の交流が実現したことについて、大山町の山田晋教育長は「交流の歴史の重みがある。子どもたちにも日韓関係の課題を知らせ、互いに受け入れる気概があった」と語った。
また黄校長も「二十周年の記念の年。ずっと前から準備をしてきてくれた大山町の関係者の皆さんの努力に応えたいと訪問した」と話した。
両校の交流団は三十日に大山に登山、三十一日には名和中に釜山市の花・ツバキを記念植樹する予定。