いつでもNPモード(1256)
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さて、パトローネのDXコードを改ざんしても構いませんが、私がいつも使うフィルムの感度はISO400なので、これをデフォルト値(擬似NDフィルタ2枚の場合)にすれば、さらに簡単な改造で済みます。一々DXコードを加工しなくても、あるいはDXコードがない長巻用のフィルムでもそのまま難なく使えます。
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それには常にISO1600のフィルムが入っている状態を作ってやれば良いだけです。大袈裟に改造と言うほどの事ではありませんし、すぐに元の状態に戻せる改造です。
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NATURAはDXコードを@〜Cの端子で読み取ります。そして、@、B、Cがショートされた場合が、それに相当しますので次のような加工をします。
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1)
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まず、ショートさせてはいけない端子Aに予めセロテープを貼っておきます。
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2)
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次に、アルミホイルを端子をカバーする長さに切って、それを取り囲むようにセロテープを貼ったものを作ります。これを全端子を覆うように貼れば完成です。
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これで、どんなフィルムを入れてもNATURAはNPモードで動作します。
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DXコード改ざんの意味を考える(1259)
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NATURAを「NPモード動作」させる目的は、最も流通していて安いISO400のフィルムを使って「NPモード動作」をさせるだけではありません。
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フジフィルムのHPにNPモード(ISO1600)露光制御プログラムテーブルが載っています。これを見ると次のようなことが分かります。
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1)
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AUTO設定時にLV2.0では露出が-1.5となっています。これはシャッター速度を1/45秒に保つためで露出不足ということです。ネガの使用を前提とした仕様だからできることでしょう。
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2)
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ところが、フラッシュ強制オフ設定時はシャッター速度が1/6秒まで遅くなるので逆に+1.5、露出オーバーとなります。これもネガだから許せることでしょう。
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今回の「騙しのテクニック」で2段分だけ露出を下げました。つまり、同表のLV4.0の時にNATURAはLV2.0として動作していることになります。このままでISO1600のフィルムを使うと露出オーバーになるので、その分の感度を下げるためにISO400のフィルムを使ったわけです。この条件で適正な動作となります。ただし、上記の1)の理由から露出は相変わらずアンダー(露出不足)のままであることに変わりはありません。
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さらに・・・こんなメリットも!(1260)
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さて、ここでISO1600を使うとそのアンダーを補えることになります。その状態でフラッシュ強制オフ設定にすると5段分の露出補正をした状態が実現できます。
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つまり暗い場所でより明るく撮れることになります(手ぶれには注意が必要ですが・・・)。
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それではその逆はどうでしょう?同表のLV4.0以上ではすべて露出オーバーで動作しています。そして最大はLV17.0で+4.0となります。では、今回の「騙しのテクニック」モード動作でISO100のフィルムを使うとISO400から2段の感度低下です。
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LV15.0までだと大体適正露出になります。LV17.0では相変わらず2.0のオーバーですが・・・
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このようにNPモード動作をシフトしておけば、フィルム感度を使い分けることで次のようなメリットが期待できます。
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1)
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暗いところで撮影するにはISO1600を入れて撮影することでより明るく撮れる。
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2)
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ISO400を使えば本来のNPモードをエミュレートできる。
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3)
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ISO100を使えば日中撮影する時も露出オーバーを回避できる。
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NATURAがNPモード以外でどのようなプログラムで動作するのか?メーカーもデータを開示していませんので分かりません。ISO100を使った場合には露出オーバーを回避するようにプログラムされているのかも知れませんので、わざわざ3)をメリットとするのは怪しい?ところがあります。
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しかし、ノーフラッシュ動作の条件下では、このようなメリットが期待できるだろうと思います。さて、どうでしょう!?
「騙しのテクニック」を使ってNPモード動作させフィルム感度を使い分けることで広い範囲での撮影が楽しめます。DXコードを改ざんしてNATURAを使うメリットがあると思いませんか?
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質問への回答として・・・(1632)
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「NATURAのNPモード?を偽装されてますが、何のためなんでしょうか?」という質問への回答として・・・
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DXコードを改ざんについてはNATURA使用記をご覧頂くとしまして、理由は2つありました。
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1)
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私はほとんどストロボを使いません。ISO1600以外でもNPモードを使いたかった・・・
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2)
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折角の大口径なので絞りを開いて撮りたかった・・・
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これらの理由で受光素子に擬似NDを貼り、暗い所で撮影しているのと等価な状態を再現すれば、絞りは開放にシフトすることになりますが、常用フィルムはISO400なので露出を合わせる必要がありました。それが偽装した目的です。
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その他の理由として・・・
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「DXコード改ざんの意味を考える」で述べたように、NPモードでは露出不足(ネガの露出不足はオーバーよりも救済し易い)になりますが、その分シャッター速度を早く出来ます。それは手振れ防止に有効です。一方で「いつでもNPモード」に改造していても、NATURAの設定を「発光禁止モード」にすることでシャッター速度は遅くなりますが、露出は適正に近づけることが出来ます。つまり「NPモード」と「発光禁止モード」と露出の設定の違いを上手く利用してやれば暗い所で2つのモードを使い分けられるんじゃないか・・・ということです。それから・・・
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DXコード偽装状態で@ISO1600を入れた場合とAISO200を入れた場合に次のようなメリットが期待できます。
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@ISO1600を入れた場合
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当然露出オーバーになります。それじゃー暗い所では・・・シャッター速度は一定ですがフィルム感度が高いから暗い所での撮影に有効だろうと考えました。
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AISO200を入れた場合
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これは露出不足です。NATURAはシャッター速度の上限が確か1/400秒位ですので、日中撮影すると露出オーバーになる可能性があります。そこで感度の低いフィルムを使えば遅いシャッター速度でも適正に近くなるかと考えました。露出不足は先の通り救済し易いですから・・・
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そんなこんなで「NPモードを常時使いたい」という思いと「シャッター速度が上限でも1/400秒と遅いのをフィルム感度で補えるかな」というような理由から偽装して使っています。
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