現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. ビジネス
  4. 経済気象台

輸出前年割れの意味

2008年7月30日

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 このエントリをYahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 今年の経済財政白書では、02年から続く戦後最長の経済成長の6割超が輸出の増加によるものとしているが、この成長を支えた輸出が6月に4年7カ月ぶりに前年同月比マイナスに転化した。

 わが国の輸出は、米国のサブプライムローン問題が顕在化した昨年秋以降から伸び率が低下し、今年3月以降は低い水準で伸び悩んでいた。今回のマイナスは、第一に、米国向けが秋ごろからマイナスであったことに加え、EU向けが大幅に落ち込んだこと、さらに、欧米の景気の影響を受けやすい韓国、台湾、香港向けも3月以降マイナスとなったこと。第二は、対ドル円レートが6月は14%の円高となったために、約半分のドル建て輸出額を円建てにすると全体では前年に比べ7%程度縮小したこと。第三が、輸出の17%を占める自動車と9%を占める化学品の輸出が米国、EUの需要の低迷で落ち込み、また、産業機械が米国、アジアNIESの設備投資の循環などでマイナスになったことである。

 米欧の景気低迷は金融不安や企業業績不振、物価・金利上昇による消費の落ち込み、設備投資の減速によるもので、しばらく景気回復は望み薄である。為替も昨年が円安で推移したことから、当分円高が続き、円建て輸出額の縮小要因となる。自動車は世界的なガソリンの高騰や環境といった構造的な問題があり、わが国の輸出は当分、低水準で推移するであろう。

 今後は、国内の個人消費や設備投資を促進する対策を早急に講じるとともに、経済的な勢いを保っている中国、インド、ロシアなどの新興国や資源国を開拓し、かつ、景気に左右され難い競争力のある製品・サービスを世界に提供していくしかない。(創)

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内

株価検索

マネークリニック

自分にあった資産運用を見つけよう 環境が変われば、お金との付き合い方も変わります。自分がどのようにお金と付き合っていくかを、もう一度見直しませんか(広告特集・マネークリニック)