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ハウス食品に公取委が排除命令、「六甲のおいしい水」に景表法違反

2008年6月18日 12時19分 この記事を携帯に転送する

公正取引委員会は6月17日、ハウス食品が製造販売するミネラルウォーター「六甲のおいしい水」に景品表示法違反(優良誤認)があったとして、再発防止などを求める排除命令を出した。2005年1月ごろから、従来の採水場に加えて、別の場所で採取した水も併せて使っていたが、その場所の水について、容器の表示が適切でないと公取委が判断した。

ハウス食品は1983年から、兵庫県神戸市灘区の「六甲採水場」で採取した水を奈良県大和郡山市の「奈良工場」で500mL、1.5L、2L容器に充てんして販売してきた。その後2004年10月には神戸市西区で「六甲工場」を新設し、容量2Lの商品については同工場で採取した水をその場で充てんするようになった。

各商品のラベルには共通して「花崗岩かこうがんに磨かれたおいしい水」「六甲山系は花崗岩質で、そこに降った雨は、地中深くしみ込み、幾層にも分かれた地質の割れ目を通っていく間に花崗岩内のミネラル分を溶かし込み」などと記載していた。

公取委では、六甲工場で生産した容量2Lの商品について、「実際には六甲山系の花崗岩の割れ目を通ってそのミネラル分が溶け込んだ水とはいえない」との認識を示した。

ハウス食品によると、同社は2007年10月に公取委から調査/協力要請を受け、公取委の見解に反論した。「六甲山地の花崗岩層に接触した雨水が地下水流となって六甲工場の周辺地下に流れ込んでいる」とする専門家の見解を踏まえ、科学的根拠を示し、景品表法違反にあたらないとの考えを数回説明したという。

しかし公取委が説明に合理性がないと判断したため、ハウス食品では2008年1月18日から容量2Lの商品について表示を変更した。

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