第14条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
以下、フィクションです。
私は以前、
広汎性発達障害(自閉症)の子と
過ごしたことがある
とても心あたたまる毎日だった
ちょうど私の職場が近いということで
彼の学校に車で送り迎えをすることに
なったのである
朝、私はおはようをする。……彼は無言で車に乗る
車中でふたりで
むっつり黙っている
私は、……落ち着かない
< 私はもともと落ち着きのない子どもだった。小学校低学年のころの通知表には、毎年、その旨「落ち着きがない」との記述がみられる >
それで、こちらから話しかけてみる
が、彼は相づちすらうたない
携帯電話にじっと目をやり
せわしく指先を動かしている
具体的に何をしているのかわからなかった
取りためた映像を見ているのだろうか
夢中になって、
黙々と指をはたらかせている
< よければ君の好きな、それについて、教えてくれないか >
毎日毎日、車の中では
ただひたすら私の独り言が続くことになった
一方通行の言葉。……だが、
まったくコミュニケーションがなかったわけではない
彼の学校に着くまでの30分間の道中は
彼が道案内をしてくれた
もともと方向音痴の私が
彼に道を尋ねたのがはじまりだった
彼は毎日違う道のりを指示した
< 自閉症の子は時間・手順など、一度おぼえた「規則性」にこだわる、 >
と聞いたことがあるのだが
……とりあえず、
道順をまったくおぼえることができない私にとっては
毎日の出勤が楽しいドライブになった
ちなみに彼が車に乗えうようになるまでは
毎日同じ道を
毎日歌をうたいながら
ひとりでむなしく過ごしていた
♪運転手さんそのバスにボクも乗っけてくれないか
朝の小旅行の最後には、
彼の学校のそばにある
彼が大好きな「コンビニ」に寄る、
彼の昼食を買うために
それが日課
そんなある日、そこで彼が
ポテトの丸いのを買った
直径2・3pくらいのが6個
紙のトレイに並んでる
美味しそうだな・・・
私は、彼に声をかけた
彼はいつものように黙って学校へ行く
その日の帰り、
いつものように仕事を終えて彼を迎えに行く
彼もいつものように黙って車に乗り込み
ダッシュボードの上に
その12pくらいのトレイを置いた
そうして、ポテトが1個入ったそれを
私のいる運転席の側に
押し出すように差し出したのである
彼が学校で問題を起こした話を聞いた
ある(お気に入りの)女の子の背後から
その名前を呼びかけたということである
好きな子の名前を呼ぶ。……その行為が騒動を起こした
呼びかけられた女の子が、
そのことでパニックを起こしてしまったそうだ
女の子はそのあと、
彼と同じ教室にはいられないと
担任教師に訴えたということである
その女の子は、
学校の先生方と双方の親が集まる面談の場で
「何で日本語を喋れない人がうちの学校にいるの?」
と、泣きながら叫んだそうだ
彼女の母親は、外国籍を持っていて
彼女はその母親譲りの容姿と
カタカナの名前によって
小学校時代にひどいイジメを受けていた
「アメリカ人はアメリカに帰れ!」
彼女の母親が
これもまた泣きながら
語ってくれたそうだ
彼とのドライブの日々が終わるとき
彼の母親が、いつものように笑いながら、そう語ってくれた
彼の母親の笑顔は、
彼の、人前で常にたやさずにいる笑顔と、そっくりである
私は、この親子のことを尊敬している
この文はこちら「かめ?」さんのエントリ
「沖縄の思い出」に触発された書いた
http://blog.livedoor.jp/gegenga/archives/51463599.html
>沖縄は、美しい海に囲まれた夢の楽園なんかではない。
>どんな場所にも暗部があり、薄汚いヤツがうごめいている。
ここで言う「薄汚いヤツ」がどんな人間をさすのかは知らないが、
確かに、「悲しくてやりきれない」差別は厳然として、あるよ
薄汚い吸血鬼どもはそのあたりにつけ込んで
沖縄を分断してきた
>最期の時には、あの時のおばあさんがニコニコとやってきて
>わしをニライカナイに連れて行ってくれるんじゃないかな、なんて、ね。
沖縄には、
米兵相手に水商売をして私たちを育てたおばあがいる
肉親の死に水を自らの手で呼び込んだおじいがいる
悲しみをその顔に刻んだ、おじいおばあが、いる
ニライカナイは、
誰よりもまず
彼らを待っているよ
http://teagon.seesaa.net/article/95447078.html
それにしても
>沖縄は、美しい海に囲まれた夢の楽園なんかではない。
この聞いた風な断定口調
やたらむかつくんだが、
それは俺の心が
どうしようもなく薄汚く、ねじ曲がっているせいなんだろうな
まだ 沖縄の土を踏んだことは無いけれどね。
遠くから、じっと眼を凝らして、見つめてた。
絶対に、見たかった。
でも、紫色の霞が隠してた。
宝物は 簡単には見つからなかったんだ。
これ、実話だよ。
>この聞いた風な断定口調
やたらむかつくんだが、
これは、ワタシが喜八氏に対してもった感情と似ているかもしれませんね。でも多くの人には、何故怒っているのか解らない。感じるものだけが感じる特殊な感覚かもしれません。
でも、突き詰めて行くと、じゃあ怒ってるオノレはどれだけ「ほんとうのこと」が解っているのだ、という自問自答になる気がしています。
宝ものはね、
砂漠の真ん中にもあるんだよ
「砂漠が美しいのは、地面の中に水をたたえているから……。」
キツネ
その時に見つけられなかった宝ものは、
またいつか、の時に見つけるために
取ってあるのさ。
たとえば、
あの子の家にはステキな鞠がいっぱい詰まっているんだね
そんなふうな夢が、
心の中でふくらんで、
やがて、
どんどんあふれ出して、
世界中のみんなとキャッチボールする
その軌跡が、
七色の虹に変わるような、
そんな、
人と人とのつながり
いつかきっと、
ちろさんがくんでくれた、
沖縄の輝きを、
手に取る子どもたちのために、
大事に、
取ってあるんだと思う
どんなに目を凝らしても
ひとりでは見つけられない
そんな宝もの
難しいところへのコメント、有り難うございます。おこころざし、痛み入ります。
ですが、
< 以下はdr.stoneflyさまのコメントとは何ら関わりのない独り言、としてお聞き下さい >
「沖縄の暗部」
「ニコニコ顔のおばあさん」
そして、
「ニライカナイ」
少しでもものごとを分かっている地元の人間は、これらの言葉の取り合わせで、こんな不自然な感慨を口にしたりはしません。
これは、まったく、言葉を選ぶ際の、センス(言及する相手への思いやり)の問題です
私としては、もう少し辛辣な口調で批判した方が適当かとも思いました。ですが、これで伝わるのならば十分だろうと、そういう思いで、このエントリの追記の部分は書いてあります。なので、言い及んだ相手方への配慮も、十分尽くしています。そういうふうに、私は(手前勝手に)考えています。
だから、相手から批判が来ればいつでも受けて立ちます。ですが、もうこちらから出向くことはやめにします。
< というかできないのです。いくら挑発されても >
そこでひとまずは、
< 江戸っ子にも無粋なヤツはいるもんだね >
というふうに「負け惜しみ」を言うにとどめておきますね。
dr.stoneflyさま
>じゃあ怒ってるオノレはどれだけ「ほんとうのこと」が解っているのだ、という自問自答になる気がしています。
そうなんですよね。本当に。
学生のころのノートにこんなのがあります。
誰かの言葉か、自分で思いついたものか判然としないのでこれまで公表しなかったのですが、
===================
嘘をついていたら
なにが本当だか分からなくなる
これだけは
本当だ
===================
あたしは兄さんと出会ってから、名古屋のことが大好きになりました。
ブルーハーツつながりで来ました。(ウソ) (^o^)
gonさん、僕はgonさんの気持ちが分からないではありません。
でも、やり方としては???は否めませんでした。
もっとやりようがあったとは思います。
けど、ああいうのがgonさんなんだろうとも思う。
人間 誰しも薄汚いものをたくさん持ってます。
「そんなもん、オレは持ってない!」などとgonさんが言ってるわけではないことは、ちゃんと伝わってます。
そうして、僕もgonさんも薄汚いどうしようもないものをたくさん持っているけれど、でも、この記事にあるようなそういう感覚を摩耗させたくはないと思っています。
ナイーブと言われようが、青くさいと言われようが、摩耗させたくはない。
そういう感じ、とは言え、きっと誰もが持ってるとも思う。
なのに、なんでああも情けないけなし合いになってしまうのか、僕はそれが一番残念です。
gonさん、今まであんまりROMしてなかったけど(ごめんなさい)、これからはちょくちょく覗きにきます。
いろいろなどうにもならないような気持ち、お裾分けしてください。