県内ニュース

深酒の徒歩帰宅、危険です 車にはねられ死亡の事故相次ぐ・県内

2008年07月29日 12:40
 飲酒後、徒歩で帰宅する途中、車にはねられ死亡する事故が先月と今月、県内で相次いだ。県警察は運転手の過失のほか、歩行者側も酔った影響で注意力が散漫になり、左右をよく確認せずに道路を横断するなどしたことが、事故の一因と分析している。これから各地で花火や夏祭りが開かれ、外で飲酒する機会が増えてくる。県警は酒を飲んで帰宅する際は徒歩であっても安全のためタクシーなどを使用するよう呼び掛けている。

 小国町で6月、県外から山登りに来た男性が飲酒後、徒歩で民宿に戻る途中に軽乗用車にはねられ、死亡した。今月23日には東根市神町の陸上自衛隊神町駐屯地敷地内で、道路に横たわっていた男性が乗用車にひかれ、亡くなった。男性は市内で酒を飲み、歩いて宿舎に戻る途中だったという。

 県警によると、昨年も夏ごろから年末にかけて同様の事故が多発し、7人が犠牲になった。昨年11月には山形市内で、飲酒後、歩いて帰宅途中に道路を横断しようとした男性2人が乗用車にはねられ、いずれも亡くなった。

 県警交通企画課は「酒を飲むと気持ちが大きくなり、複数で飲んだ後は歩きながらでも会話に夢中になりがち。結果的に注意力が散漫になる」と指摘。信号無視して道路を渡ったり、度が過ぎると道路上で寝てしまう人もいるという。

 飲酒運転撲滅に向けた取り組みは県内でも浸透し、飲んだら乗らないという意識は高まっているが「歩行者にも自覚してもらう必要がある」と同課。深酒して足取りがおぼつかないような場合は、周囲の人がタクシーで帰ることを勧めたり、家族に迎えに来てもらう必要があると訴える。また、ドライバーについても、いち早く横断中の歩行者を発見できるよう、夜間は前照灯をこまめに切り替え、ハイビームを積極的に活用することを呼び掛けていくことにしている。

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