ファン殺到!!「ガッシュ」原画紛失訴訟
地裁前で、傍聴に訪れたファンに原画を見せる雷句誠氏(左)
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週刊少年サンデーで連載していた人気漫画「金色のガッシュ!!」のカラー原画を紛失されたとして、漫画家の雷句(らいく)誠(本名河田誠)氏(33)が出版元の小学館に330万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が28日、東京地裁で開かれた。先着31席の一般傍聴席を求めて“徹夜組”が出るなど、雷句ファンが殺到。小学館側は原画紛失の過失を認め、東京地裁は和解するよう求めた。
一番乗りは仙台市の高校1年の女子生徒(16)で、午前5時50分に地裁に到着。前日27日に高速バスで上京して足立区内にある母親の実家に泊まった。「小学生の時から“ガッシュ”が大好きで一緒に成長してきたので、雷句先生を応援したくて来ました」。横浜市内の中学2年生の女子生徒(14)は27日午後8時頃、友人(14)と父親の車で訪れ地裁付近で車中泊。午前6時半から地裁前に並び「雷句さんを生で見たかったし、直接頑張ってと言いたかった」と話した。
同8時半の開門時にはすでに15〜20人が列をつくり、開廷2時間半前の同9時には満席に。法廷の入り口には「満席」の紙が張り出され、地裁側も「支援者の多い刑事事件だとすぐに満席になることはあるが、民事だと珍しい」と驚いていた。
一般傍聴者の3分の1にあたる、少なくとも10人は10代で「傍聴は初めて」という人がほとんど。雷句氏がブログでファンに向けて記載した裁判の日時や傍聴の注意事項などを見て訪れたという。
雷句氏によると、提訴以降に寄せられたメールは、応援する内容が1782通、批判や中立の意見が44通。応援メールの中に「裁判を見たい」というものが100通ほどあったため、裁判情報をアップしたとする一方、「小学館側に漫画を支えている読者の姿を見てもらいたいと思った」とも話した。
意見陳述で、雷句氏がカラー原画2枚を山崎勉裁判長らに見せながら「漫画家はこのように本当に情念を込めて原稿を描きます」と強調すると、傍聴席からファンが身を乗り出す姿も。都内の大学1年小菅美郷さん(19)は「漫画について熱く語った雷句先生のスピーチに感動しました。立って拍手したいくらいだったけど抑えました」と興奮していた。
雷句氏は終了後、残っていたファン数人に感謝の気持ちを伝え、1時間以上も即席サイン会を開催、写真撮影にも応じた。「ファンの声がなかったら小学館を動かせなかった」と目を潤ませ感激していた。
≪紛失時の基準を作りたい≫訴状によると、小学館が保管していたカラー原画5枚を紛失し、賠償額として1枚当たりの原稿料の3倍の5万1000円を提示。雷句氏側は同様の2作品をオークションに出品したところ平均約25万円だったことなどから1枚30万円と算定。慰謝料150万円などを加えた330万円を請求した。
小学館側は紛失したことを認め、山崎裁判長は和解するよう求めた。今後は賠償額を話し合う。
雷句氏側は終了後、「過去に故手塚治虫さんの原稿が紛失した際の賠償額が原稿料の10倍だった。紛失した場合は原稿料の10倍の額を支払うという算定基準作りを求めたい」と話した。
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