夏休み真っ盛り。海で、プールで、街角で、子どもたちの歓声が響いていますが、備前でも、一人の女の子が初めての一学期を終え、羽を伸ばしています。
田井佳恵さん(7つ)。脳性まひで全身が不自由ですが、今春、地元の市立小学校に入学。特別支援員の先生と二人三脚で過ごし、一度も病欠することはありませんでした。
音楽や体育の授業は他の一年生と一緒。みんなから「よっちゃん」と声を掛けられるうち、笑顔が増えてきたそうです。
母の明恵さんは登下校はもちろん、給食時には必ず付き添いました。佳恵さんが固形物を飲み込む力が弱いため、パンやおかずなどを小さくカットして食べさせてあげるのです。
佳恵さんは「お母さん」「嫌だ」「みっちゃん(妹の名)」「学校」といった言葉を口にできていたのですが、最近、また言葉が増えました。それは「冷た」。初めてのプール遊びでの冷たい水の感触が気に入ったようなのです。
夏休みに入り、佳恵さんは、明恵さんとともにラジオ体操やプールを楽しんでいます。また、機能訓練のため、毎週二日、ボランティアに自宅に来てもらうほか、岡山市内の障害児療育施設に週に一度のペースで通っています。
先日、佳恵さんの自宅を訪問。「夏休みは楽しい?」「学校とおうちとどっちがいい?」と話しかけると、両目と口を一生懸命動かして、答えてくれました。
夏休みを存分に楽しんで、二学期も頑張って、佳恵さん。 (備前支局・二羽俊次)