来年度予算の全体像を取りまとめ―諮問会議
政府の経済財政諮問会議は7月28日、2009年度予算の全体像を取りまとめた。経済成長戦略の迅速な実施と規律ある財政運営の両立に向け、改革努力を継続するための厳しい概算要求基準(シーリング)を設定。同時に、一般会計・特別会計全体の洗い直しや「政策の棚卸し」により、医師不足解消など重点課題の実現のために不可欠な政策経費を捻出(ねんしゅつ)する。全体像の取りまとめを受け、政府は29日にもシーリングを閣議了解する。
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社保費の自然増抑制を―諮問会議の民間議員
「新しい医師養成の考え方を」
諮問会議の民間議員、後発品促進など提案
社会保障分野では、高齢化などに伴う費用の自然増を国の一般会計ベースで2200億円(地方と合わせて3200億円程度)抑制する方向を明記した。さらに、後発医薬品の使用促進などにより効率化を徹底して推進。また、社会保障全体にわたり制度を点検し、必要な改革を実施する方向も示した。
一方で、一般会計と特別会計を通じた「ムダ・ゼロ」と「政策の棚卸し」により財源を捻出。医師不足解消や救急医療体制の整備など重要課題解決のための経費に充てる。同時に、安定財源を確保するため、消費税の増税を含む税体系の抜本改革の早期実現を訴えている。
予算の全体像では、現在の財政状況について、07年度末の政府債務残高がGDP(国内総生産)比142%程度とみられるなど、「主要先進国の中でひときわ厳しい状況」にあると指摘。財政健全化と重点課題への対応を両立させる必要性を強調している。
民間議員からは、「重点課題に何を入れるかは国民へのメッセージになる。各省庁からどのような要望が出されたのか、金額や基準を9−10月に諮問会議に示していただき、議論すべきだ」といった意見が出た。
更新:2008/07/28 22:18 キャリアブレイン
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