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インドの製薬会社が日本市場に狙い!

インド製薬企業の台頭

宮本 聰(2008-07-27 17:27)
7月27日(日)、NHK朝のテレビニュースで「インドの薬が日本へ」が放送されました。

ザイラス社では、すでに国内拠点を構え、ジェネリック医薬品(高血薬や糖尿病の薬)を2015年に100億円の販売目標を立て活動している模様が伝えられています。

また、ドクターレッデーズCEOのG・V・プラサド氏は、「日本では医療費削減のため、ジェネリックの普及を進めています。これはチャンスです」と述べ、国内市場への参入を強く示唆しています。

高い技術力と破格なコスト力によって、巨大なマーケットである日本に狙いを定めています。

一方、グローバル・ファーマ・イノベーターを掲げる国内製薬メーカーの第一三共が、先ごろインド最大の製薬企業であるランバクシー・ラボラトリーズを傘下に収めることを発表しました。今年中に連結子会社化する方針です。(参考:キャリアブレイン、海外後発品に参入、第一三共の「奇手」)

第一三共は国内製薬大手の新薬メーカーですが、海外の後発医薬品事業に参入し「新薬+後発品」というハイブリッド経営を目指すことになったわけです。

この流れは第一三共に限ったものではなく、国内外の新薬メーカーの中でも、自社の特許切れとなったものをジェネリック医薬品として売り出しています。ほんの一部のメガファーマを除けば、台所事情は苦しく、あの手この手を駆使して生き残りを図ろうとしている実態が垣間見えてきます。

国内製薬メーカーが模索する中、インドの製薬企業の台頭です。

1)高い技術力

インドは、IT関連技術のみならず、製薬業界でも信頼性の高い製品を生み出す技術力を持っています。最近の技術者は、日本人に負けない知識・経験・スキルを有し、画期的な製品を次から次に生み出しています。

2)安い人件費

大学院卒の初任給が邦貨で6万円という事実。国内の院卒初任給が23万円前後から考えれば、なんと3分の一です。結果として安いジェネリックが日本に大挙押し寄せることになりそうです。

3)製造法開発のノウハウ

コピー薬で培った製造法の開発に伴うノウハウを持っているのも強みです。欧米の新薬をコピーすることで実力をつけてきたインドの製薬会社は、もともとジェネリック医薬品の製造はおてのものというバックグランドがあります。

3)勤勉性

日本人と同様、インド人は極めて勤勉性に優れ、製造技術や製品の改良などが得意といわれています。10億人を超える人口は、多様な人種、民族、言語、宗教によって構成されているので一概には言えませんが、総じて勤勉な人が多いと聞いています。


「薬といえばアメリカ、ヨーロッパ」という既成概念が塗り替えられる日もそう遠くない予兆を感じさせられる内容でした。

ただ、品質や品揃えに加え、実績がないに等しい現状では紆余曲折が考えられます。国内メーカーの奮起に期待したいと思います。

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