打倒!"ソフトバンク"iPhone−−ドコモ、auの戦略(2) - 08/07/25 | 00:00 |
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ドコモ独自の取り組みとしては、秋冬モデルから情報配信サービス機能を搭載する予定だ。通勤時に交通機関でトラブルが発生するとメールで教えてくれたり、本やビデオを借りると、返すタイミングを知らせてくれたりといったイメージだ。
こうしたサービスで付加料金を確保していくことが、音声収入の減少を埋めることにもつながっていく。
「インターネットのモバイル化が進んでいるが、課金の仕組みや、個人認証や位置情報がわかるといった携帯ならではの機能を取り入れることによって、インターネットを超えるインターネットになる。いろいろなプレーヤーが参入してくるだろうが主力でいたい」(辻村副社長)と、トップの自負をのぞかせる。
とはいえ内心、忸怩(じくじ)たる思いがあるだろう。ドコモ、auにとって、今回の“アイフォーンショック”は、何度目かの“ソフトバンクショック”でもある。ソフトバンクの孫正義社長は旧ボーダフォン買収後、矢継ぎ早に斬新な料金プラン、割賦契約などを業界に持ち込んだ。
ライバルはそのたびに悔しい思いをしてきた。「何か思い切ったことをやろうとしても、必ず会議で反対意見が出て、インパクトのないものになってしまう。ソフトバンクが持ち込んだ割賦販売も、われわれでは発想できなかった」と、ライバルからは反省の声も聞かれる。
ソフトバンクモバイルのある幹部は「われわれが参入するまで、携帯業界は競争がなかったのではないか。少なくとも、自動車業界やコンビニで繰り広げられている、血のにじむような競争はしてこなかった。そういった状況に、通信キャリアも販売代理店も、そしてメーカーも慣れていたのではないか」と指摘する。
「携帯3社、似たり寄ったりの端末が出ていて、価格勝負みたいなところがあった」(孫・ソフトバンク社長)ところにアイフォーンは登場し、「いいハードを作ったメーカーが強い」(小野寺正・KDDI社長)ことを世に知らしめた。
それだけではない。「通信事業のにおいのしない人たちが参入してきている。通信事業者が脱皮するとき」(高橋・KDDI取締役)と、アイフォーンは通信キャリアの意識改革を促している。
<INTERVIEW>
「タッチパネルは快適さがある」 辻村清行 NTTドコモ副社長
「LISMOにも優位性がある」 高橋 誠 KDDI取締役執行役員常務
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