国際ガンダム研究会(仮称)

目的

本研究会は、1979年から放送され、数多くのシリーズが製作されている『機動戦士ガンダム』(MOBILE SUIT GUNDAM)をモチーフとして、未来都市の諸問題を研究するものである。

同シリーズは、1979年、日本サンライズが制作し名古屋テレビをキー局として放送されたロボットアニメーションであり、人口増加により宇宙に移民する時代「宇宙世紀」を舞台に、人の革新、そして地球と宇宙の人類の対立を描いている。これまでのロボットアニメに、戦場を舞台としたリアリティに富んだ人間ドラマと、ロボットを「モビルスーツ」とよばれる一種の兵器として扱う設定とを導入したことでその変革の先駆けとなり、後に「リアルロボット」と称される大きな潮流を作った作品である。

本研究会は、大きく①同シリーズにおいて提起されている「未来都市」への展望とその都市の諸問題からの観点、②同シリーズが20年に渡って人気を博し、また、国際的に評価されている文化産業論の観点の二つの側面より、研究を進めるものである。

また、国際的に共認された『ガンダム』というアニメーション作品をモチーフとすることで、広く国際的なアピールに寄与するものであると考える。

なお、現状、金沢工業大学をはじめ、工学的観点から『ガンダム』をモチーフとした学会(ガンダム創出学、ミノフスキー学会)は存在する。本研究会は、人文学的、社会学的あるいは経済学的観点から、未来都市の姿を想定した研究を行うものとする。

テーマ案

  • 宇宙世紀の実現性(人口増加による宇宙移民の可能性)
  • 地球と宇宙の人類の対立構造(エリート主義に関する歴史学的観点からの考察)
  • 宇宙人類(スペースノイド)の社会心理学(ニュータイプの現出)
  • 地球愛と故郷愛に関する考察(故郷不在の都市における行動学)
  • ジオン革命に関する考察(ファシズムの恒久性について)
  • テクノクラート(地球連邦)の政治学
  • 戦場における人の意識の革新可能性
  • 『ガンダム』の国際的普及動向と経済効果/等

研究参加者(予定)

  • 代表 橋爪紳也
    大阪府立大学特別教授/大阪府立大学観光産業戦略研究所長/
    大阪市立大学都市研究プラザ特任教授
  • 山口悦子 大阪市立大学医学研究科病院講師
  • 事務局 杉浦幹男 都市研究プラザ特任講師